2012/07/25 国交省/総合評価方式運用指針、8月に改定/技術評価点の計算方法も見直し

【建設工業新聞 7月25日 記事掲載】

 国土交通省は24日、「国交省直轄事業における公共事業の品質確保の促進に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)の会合を開き、品質確保に向けた12年度の取り組み内容を報告した。「施工能力評価型」と「技術提案型」の二つに大別した新たな総合評価方式の入札を来年度から本格運用するため、具体的な運用方法を示した「総合評価落札方式の運用ガイドライン」を8月中に改定する。13・14年度競争参加資格審査に向け、技術評価点(主観点)の計算方法も見直す。
 
 
 総合評価方式の運用ガイドラインには、今年4月に改善した施工能力評価型I型、同II型と、技術提案評価型S型、同A型の実施手順や審査・評価のあり方、技術評価点の算出方法などを記載。最近の技術の進展を踏まえて工事難易度評価表も更新する。運用ガイドラインの改定は上半期中に実施する。さらに施工実績の評価の適切な運用を図るため、「同種工事」と「より同種性の高い工事」の設定例を工種ごとに作成し、運用ガイドラインの参考資料として本年度内に作成する予定だ。
 
 
 13・14年度競争参加資格審査に関する改正では、2年前に技術評価点の算定方式を見直したことにより、技術評価点が経営事項評価点よりも高くなり、均等性が失われたことから適切なバランスとなるよう計算式を見直す。資格審査までに技術評価点の圧縮方法を検討する。このほか、同省直轄工事の品質確保に向けた取り組みの一環として、12年度から第三者(品質証明員)を活用した新たな施工検査体制を試行。試行工事の選定(一般土木A、B、C)と制度設計(資格認定の枠組み)や、試行のための基準類の整備などを進める。
 

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