2012/10/22 3.1m級グレーダーが製造中止、小型ブルドーザへの置き換え等も議論/第11回 情報化施工推進会議
第11回 情報化施工推進会議が10月19日に開催され、重点目標と28課題への取り組み状況について
報告があり、次期「情報化施工推進戦略」の策定について議論が行われた。
情報化施工の普及に関して、25年度より一般化が目標とされているMC技術(モーターグレーダ)、
TS出来形(土工)については、23年度直轄工事での各技術の活用は44.1%、38.8%となり、
実用化検討技術であるMC/MG技術(ブルドーザ)、MC技術(バックホー)、TS・GNSS締固めの活用
件数はそれぞれ、45件、40件、90件と国交省から報告された。
これに対して施工関連団体の委員から、
「3.1m級モーターグレーダーの製造中止という話しを2つのメーカーから聞いているが、最近普及して
きている小型ブルドーザを実用化技術として追加したらどうか。」
「情報化施工における重機土工は土工事の主工種にはなっていないため、実際には工期短縮に繋がって
いない。実用化を考えると投資に対する効果に疑問があるため、技術的な問題ではなく経営的な問題が
導入を阻んでいる。」
「土工事のメイン機種であり台数も多いバックホーでなぜ普及しないのか検証が必要。」
といった意見が出された。
一方、人材育成に関する重点目標に関しては、24年1月までの累計受講者数が4,588名と、目標である
1,000名以上を大幅に超える技術者が情報化施工に関する研修・講習を受講しているとの報告があり、
委員からは「受講者の中心が施工管理技術者であり、実際に操作するオペレーターにまでは至って
いない。」等の問題点が指摘された。
実際の施工における効率化について、現場からはいくつかの疑問を投げかけられた形の情報化施工
だが、来年3月にかけて議論が行われ、24年度末には次期情報化施工推進戦略が公表されることになる。