2012/12/19 国交省/保険加入事業者の優良認定制度創設へ/評価項目絞り込みへ3団体に調査

【建設工業新聞 12月 19日 記事掲載】

 国土交通省は、建設労働者の社会保険加入促進策の一環で、保険に加入している業者を「優良事業者」として認定する制度を創設するため、評価項目の絞り込みに入る。有識者や建設関連団体の関係者らで構成する「社会保険等の加入促進方策検討委員会」が評価項目の検討案をまとめており、同委員会に参加する専門工事業3団体に、この案について会員企業を対象にしたアンケートを依頼。評価基準を満たす企業の数などを調べ、最終的な評価項目の選定に反映させる。同委員会はこの調査結果をもとに、来年1月下旬には認定制度の要綱案をまとめる考えだ。
 
 
 アンケートを依頼したのは、全国鉄筋工事業協会、全国基礎工業協同組合連合会、全国建設室内工事業協会の3団体。各団体の会員企業100社程度ずつを抽出し、11月に開いた委員会でまとまった評価項目の検討案について意見を聞く。各企業には21日に調査票を配布する予定。
 
 
 調査では、▽評価項目案を満たすことができる企業がどの程度あるか▽評価項目として追加すべき項目がないか▽各評価項目に該当する書類を各企業が過度の負担なく用意できるか-の3点を把握。これにより、評価項目案と保険加入確認用資料の適否などを判断する。調査票は各団体が来年1月24日までに収集する。
 
 
 検討案では、評価項目は、▽保険加入(雇用、健康、厚生年金の三つの社会保険)の有無▽加入促進の取り組み(加入に向けた社内体制の整備、協力会社への働き掛け、保険加入手続きに精通する従業員の雇用など)▽法定福利費の確保▽就業環境の改善(人材育成、建退共制度への加入)▽各団体がつくった標準見積書の活用-など。項目ごとに評価し、社会保険加入への取り組み度合いをランク付けする。

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