2015/05/14 北海道開発局札幌開建/若手技術者育成へ総合評価方式で独自型試行

【建設工業新聞 5月 14日 9面記事掲載】

北海道開発局札幌開発建設部は15年度、「若手技術者育成型」と「施工計画重視型」を組み合わせた独自の総合評価方式を試行する。若手技術者を育成する企業の取り組みに加点するとともに、施工計画の充実度にも評価の重点を置く。予定価格2億5000万円以上の河川工事を対象に、本年度は公告済みを含め3件に適用する予定だ。北海道開発局で実施している通常の若手技術者育成型では、評価項目から「北海道開発局長等優良工事表彰」と「監理(主任)技術者の工事成績」を除外し、工事成績や表彰実績のない若手技術者の参加を促している。札幌開建の独自型では、これに加えて若手技術者育成に向けた社内教育などの取り組みを加点評価する。

また通常の施工計画重視型の場合は、技術点40点満点のうち、施工計画の評価には10点を配分しているが、札幌開建の独自型では施工計画への配点を20点に引き上げる。 これまで若手技術者育成型は、比較的難易度の低い工事を適用対象とし、予定価格帯は2億5000万円未満となっていた。札幌開建の独自型は、技術力をより重視する観点から、予定価格2億5000万円以上の工事に適用する。 独自型の試行導入は、札幌建設業協会など業界団体からの要望を受けて実現。札幌開建によると、通常の施工計画重視型総合評価方式では、工事表彰の評価点が高く、業界団体からは「技術力があっても表彰実績がない企業は落札しにくい傾向があり、施工計画の点数で差がつく方式を作ってほしい」との要望が出ていたという。独自型の初弾案件は、「札幌河川事務所建具改修外工事」で、4月21日に公告。札幌開建は2件目となる「石狩川改修附帯工事の内島松川南9号橋下部外工事」の入札手続きを12日に公告した。札幌開建は本年度、若手技術者育成型総合評価方式を通常型と独自型を合わせて河川工事11件、道路工事3件、農業土木工事6件の合計20件に適用する見通しだ。

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