2016/02/26 東京都財務局/総合評価方式運用見直し/4月から価格帯変更、女性活躍推進実績評価も

【建設工業新聞 2月 26日 4面記事掲載】

東京都財務局は、総合評価方式の入札の運用を一部改正する。技術力評価型、技術実績評価型、施工能力審査型の各タイプの適用価格帯を見直し、技術実績評価型の適用範囲を拡大。これに伴い、工事成績の評価点の算定式を改正するほか、女性活躍推進実績を評価対象に加えるなど評価項目も一部見直す。改正内容は4月1日以降に公告する案件から適用する。

同局では現在、「技術提案型」「技術力評価型」「技術実績評価型」「施工能力評価型」の4種類の総合評価方式を運用している。14年度は752件で総合評価方式を適用したが、このうち中小規模の工事で簡易に企業の施工能力を評価する施工能力評価型が574件と8割近くを占めている。

現行では、予定価格が建築で4億円以上、土木で3億2000万円以上としている技術実績評価型の適用金額をそれぞれ3億5000万円以上、2億5000万円以上に引き下げ、範囲を拡大。より技術力を評価した入札契約を推進するため、施工能力評価型より適正に技術力を評価できる同型の採用件数を増やす。

これにより、16年度からは財務局が発注する建築と土木で総合評価方式を適用する工事は、技術的な工夫を求める技術提案型と技術力評価型を除き、すべて技術実績評価型となる見込みだ。

さらに技術実績評価型の拡大に伴い、最大15点を配点している同型の工事成績評価点の算定表を改正。現行は57・5点から80点までは2・5点刻みで1点を加点していたが、65~75点の業者が多い現状を踏まえ、よりきめ細かく評価するため、この間の配点を1・5点刻みで1点の加点とする。

技術力評価型と技術実績評価型では、女性活躍の取り組みを促すことを目的に、生活文化局が実施している「東京都女性活躍推進大賞」の受賞実績を評価項目に加え、技術力評価型で1点、技術実績評価型で0・5点を配点。現在、「東京都緑の大賞」の受賞実績を評価している環境配慮の評価項目を、より受賞者の多い「とうきょう森づくり貢献認証制度」の認定実績に変更する。

このほか、建築と土木でB等級以上を適用対象としている技術力評価型の適用金額は、15年4月の発注標準の見直しに合わせ、建築で2億2000万円(現行は2億円)以上、土木で1億6000万円(1億5000万円)以上に引き上げる。

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