2016/03/25 日建連/生産性向上へ作業・書類の簡素化要望/JIS認定生コン試験軽減を

【建設工業新聞 3月 25日 1面記事掲載】

日本建設業連合会(日建連)は、公共工事の生産性を高める取り組みとして、工事を進めるに当たって不要だったり軽減できたりする作業や書類を列挙し、国土交通省に改善を求めた。立ち会い、検査、打ち合わせの頻度の軽減、ICT(情報通信技術)の活用促進を特に要請。JIS(日本工業規格)認定を受け、品質・製品検査体制が適切な認定工場の生コンは、現場の試験打設などを不要または軽減するよう提案した。施工計画書の提出時期見直し、電子媒体に限定した写真提出なども求めた。

会員企業に生産性の向上につながる取り組みについてアンケートを行った上で要望項目を集約。国交省と行っている意見交換会フォローアップ会議に提出した。継続して対応を求めていく。

要望のうち、コンクリート関連の作業では、現行制度で必要とされている▽圧縮強度試験▽現場受け入れ時試験▽試験練り▽生コンプラント静荷重・荷重試験-の見直しを要望。認定工場で製品にJISマークを表示し、さらに認証維持審査を3年に1回以上受けている工場の生コンであれば、必要な試験を不要または軽減するよう求めた。

書類については、施工計画書と工事写真について見直しを要望した。仕様書では契約締結後1カ月以内の着工が規定され、施工計画書は着工前の提出が義務付けられているが、現地確認、設計照査、業者・資機材選定が必要で、契約に時間がかかることもあるため、着工前の計画書と詳細な計画書の二重提出が行われているのが実情。そこで、必要な時間をかけて全体計画を詰めることを認め、詳細な計画書は「疑義が生じた時」に限って発注者が求めるようにすることを申し入れた。

工事写真は一部の地方整備局などの発注工事で紙と電子の二重納品を求められたケースがあった。工事写真は、枚数が多くなることがあり、管理の労力軽減が生産性の向上につながるとして、デジタル写真は提出方法を電子媒体に限定するよう求めた。

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