2017/04/03 東京都/入札契約制度改正/予定価格の事後公表原則化、JV結成義務を撤廃
【建設工業新聞 4月 3日 4面記事掲載】
◇1者入札は手続き中止に
東京都は、建設工事に適用する入札契約制度の17年度実施方針を決定した。発注部局や工事規模・業種を問わず、すべての案件で予定価格の事前公表を事後公表に切り替えるとともに、参加要件のうちJVの結成義務を撤廃する。財務局の発注案件では、参加希望者が1者しかなかった入札(1者入札)の原則取りやめ、低入札価格調査制度の全面導入にも踏み切る。
一連の取り組みは1年間の試行という位置付けで、財務局案件で6月、他の部局案件で10月をめどにそれぞれ適用を開始する。試行から半年後に外部有識者らと組織する都政改革本部で中間報告をまとめ、改善を検討する。
予定価格の事前公表はこれまで、不正な情報漏えいの防止などで効果を発揮してきたが、都政改革本部の提言を踏まえ、競争性確保の観点から事後公表を原則とすることにした。例外的措置として、施工者が決まらない入札不調が複数回発生している工事では事前公表を行う。
予定価格の漏えいを防止するため、▽予定価格決定過程の見直し▽情報の厳格な管理▽不正行為の報告制度の活用-などに取り組む。
さらに、一部の財務局発注案件に導入されているJV結成義務も廃止し、すべての入札で単体企業の参加を認める。JV結成の場合の構成員数は原則3者以内とする。WTO政府調達協定が適用されない財務局案件では、中小企業を含むJVでの参加者に評価点を与える総合評価方式を併用することで、中小企業の受注機会を確保する。
財務局案件が1者入札となった場合は、原則として開札を行わず手続きを中止し、参加要件を見直した上で入札を再公告する。再公告案件では1者入札を許容する。
財務局によると「不調の多い工事、施工の困難な工事など特別の事情がある場合は、事業執行の停滞を防ぐため、最初から1者入札を認める必要もある」としている。試行結果を検証し、1者入札を認める基準や実務手続きを別途整理する方針だ。
低入札価格調査制度の原則適用は財務局案件だけを対象とし、他部局の案件には最低制限価格制度を用いる。
新たな入札制度は、3月31日の都政改革本部の会合で報告された。武市敬財務局長は「事業の円滑な執行には、各部局の発注計画の工夫も重要になる」、小池百合子知事は「都民が納得する運用に取り組む」と強調した。
東京都は、建設工事に適用する入札契約制度の17年度実施方針を決定した。発注部局や工事規模・業種を問わず、すべての案件で予定価格の事前公表を事後公表に切り替えるとともに、参加要件のうちJVの結成義務を撤廃する。財務局の発注案件では、参加希望者が1者しかなかった入札(1者入札)の原則取りやめ、低入札価格調査制度の全面導入にも踏み切る。
一連の取り組みは1年間の試行という位置付けで、財務局案件で6月、他の部局案件で10月をめどにそれぞれ適用を開始する。試行から半年後に外部有識者らと組織する都政改革本部で中間報告をまとめ、改善を検討する。
予定価格の事前公表はこれまで、不正な情報漏えいの防止などで効果を発揮してきたが、都政改革本部の提言を踏まえ、競争性確保の観点から事後公表を原則とすることにした。例外的措置として、施工者が決まらない入札不調が複数回発生している工事では事前公表を行う。
予定価格の漏えいを防止するため、▽予定価格決定過程の見直し▽情報の厳格な管理▽不正行為の報告制度の活用-などに取り組む。
さらに、一部の財務局発注案件に導入されているJV結成義務も廃止し、すべての入札で単体企業の参加を認める。JV結成の場合の構成員数は原則3者以内とする。WTO政府調達協定が適用されない財務局案件では、中小企業を含むJVでの参加者に評価点を与える総合評価方式を併用することで、中小企業の受注機会を確保する。
財務局案件が1者入札となった場合は、原則として開札を行わず手続きを中止し、参加要件を見直した上で入札を再公告する。再公告案件では1者入札を許容する。
財務局によると「不調の多い工事、施工の困難な工事など特別の事情がある場合は、事業執行の停滞を防ぐため、最初から1者入札を認める必要もある」としている。試行結果を検証し、1者入札を認める基準や実務手続きを別途整理する方針だ。
低入札価格調査制度の原則適用は財務局案件だけを対象とし、他部局の案件には最低制限価格制度を用いる。
新たな入札制度は、3月31日の都政改革本部の会合で報告された。武市敬財務局長は「事業の円滑な執行には、各部局の発注計画の工夫も重要になる」、小池百合子知事は「都民が納得する運用に取り組む」と強調した。
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