2017/07/12 国交省/NETIS登録技術の活用件数、16年度は過去最高/4年連続40%台維持

【建設工業新聞 7月 11日 1面記事掲載】

国土交通省の直轄工事で新技術情報提供システム(NETIS)に登録された新技術の活用が進んでいる。新技術を1件以上導入した工事は16年度に発注した工事全体の44・3%と04年度の統計開始から3番目の高水準(14年度45・8%、15年度44・5%)となり、4年連続で40%を超えた。活用された技術は延べ1万8748件と過去最多。受発注者とも積極的に新技術を活用する傾向が見られる。

16年度に発注した直轄工事は合計1万1654件。うち新技術を活用した工事は4661件だった。活用した工事の割合は前年度と比べて0・2ポイント減少したものの、40%台の高水準を維持。10年前の06年度(21・5%)と比べると倍以上に高まっている。

1工事当たりの活用新技術数は1・61件(15年度は1・47件)。活用実績のある工事では複数の新技術が導入される傾向が見られ、平均で3・64件と過去最高になった。

新技術の活用方法のうち、総合評価方式の入札や契約締結後に施工者が技術提案する「施工者希望型」が圧倒的に多く、全体に占める割合は92・6%(1万7364件)。施工者希望型の割合が高いのは、総合評価方式の入札や工事成績評定での加点措置があるためとみられる。

「発注者指定型」の割合は、13年度が8・3%(1482件)、14年度が8・4%(1509件)、15年度が8・9%(1367件)、16年度が7・4%(1384件)。一方、「施工者希望型」は、13年度が91・3%(1万6213件)、14年度が91・4%(1万6344件)、15年度が91・1%(1万4021件)、16年度が92・6%(1万7364件)となり、「施工者に新技術を活用するマインドが高まっている」(官房技術調査課)とみている。

16年度に最も活用件数が多かった新技術は、ユニット型仮設昇降階段の「ラク2タラップ」。活用上位20位までの新技術のうち、有用な技術(推奨技術など)が55%を占めた。

活用件数が最多だった工種はコンクリート工で全体の21%を占め、次いで仮設工(20%)、土工(11%)、共通工(9%)、道路維持修繕工(8%)の順となった。

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