2025/01/28 国交省/民間各社と自動施工の技術実証進む、安全ルールや機能要件に反映
【建設工業新聞 01月 28日 1面記事掲載】
国土交通省が建設機械による自動施工の本格適用に向け、自動化技術を開発する民間企業などと連携した現場実証を推進している。複数社の共同を含む21者が応募した民間技術のうち、ダンプトラックの自動走行システムの実証現場を24日、報道機関に公開した。産官学の協議会で2024年3月に策定した「自動施工における安全ルール」に沿って各技術の動作を確認し、民間の意見も聴取しながら安全ルールのブラッシュアップを検討するのが狙い。今後策定する自動建機の機能要件などの技術基準類にも反映させる。
民間技術は24年9月に選定。同11月以降、応募者が保有するヤードや施工中の現場などで実証に入った。
24日公開したのは三洋テクニックスとコーワテック、東北大学が共同で技術実証する現場。三好砿業が栃木県佐野市に所有する鉱山で、採掘した砕石を運搬するダンプの自動走行や安全機能の動作を検証している。建設業で土砂を運搬するのと同種の大型ダンプを用い、実証成果は建設現場にも適用可能とする。
この技術は運転席に後付けの運転ロボットを載せ、位置情報や計画した走行経路に基づき自動運転を実現する。無人ダンプと有人ダンプのすれ違い走行など、安全ルールの考え方に沿った運用方法も確認する。鉱山内という安全確保に細心の注意を要する場所が実証フィールドであり、応募があった技術の中でも、より実践フェーズに近い部類と言える。
車載カメラなどを用いて運行状況は事務所内から遠隔で監視する。ダンプ前方に取り付けたLiDAR(ライダー)センサーが障害物を検知すればブレーキが作動する。いざという時は緊急ブレーキの遠隔操作を可能とし、安全確保措置を2重で備える。
ダンプの自動運転は、積み込み・運搬・積み卸しという他機種と比べてシンプルな動作に限られる。既存の機体に後付け可能で汎用性の高いシステムであれば、国交省は「中小建設会社でも取り入れやすいのでは」と普及を期待する。
ほかの実証現場には、より複雑な動きの建機による自動施工に取り組む現場もある。国交省は、民間側との意見交換などで技術開発の最新動向をキャッチアップしながら、安全ルールの改善などを通じ自動施工の現場実装が可能な環境整備に取り組む方針だ。
民間技術は24年9月に選定。同11月以降、応募者が保有するヤードや施工中の現場などで実証に入った。
24日公開したのは三洋テクニックスとコーワテック、東北大学が共同で技術実証する現場。三好砿業が栃木県佐野市に所有する鉱山で、採掘した砕石を運搬するダンプの自動走行や安全機能の動作を検証している。建設業で土砂を運搬するのと同種の大型ダンプを用い、実証成果は建設現場にも適用可能とする。
この技術は運転席に後付けの運転ロボットを載せ、位置情報や計画した走行経路に基づき自動運転を実現する。無人ダンプと有人ダンプのすれ違い走行など、安全ルールの考え方に沿った運用方法も確認する。鉱山内という安全確保に細心の注意を要する場所が実証フィールドであり、応募があった技術の中でも、より実践フェーズに近い部類と言える。
車載カメラなどを用いて運行状況は事務所内から遠隔で監視する。ダンプ前方に取り付けたLiDAR(ライダー)センサーが障害物を検知すればブレーキが作動する。いざという時は緊急ブレーキの遠隔操作を可能とし、安全確保措置を2重で備える。
ダンプの自動運転は、積み込み・運搬・積み卸しという他機種と比べてシンプルな動作に限られる。既存の機体に後付け可能で汎用性の高いシステムであれば、国交省は「中小建設会社でも取り入れやすいのでは」と普及を期待する。
ほかの実証現場には、より複雑な動きの建機による自動施工に取り組む現場もある。国交省は、民間側との意見交換などで技術開発の最新動向をキャッチアップしながら、安全ルールの改善などを通じ自動施工の現場実装が可能な環境整備に取り組む方針だ。
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