2010/08/02 前原誠司国交相/11年度公共事業費、「削減されず」強調/財政規律優先を批判

【建設工業新聞 8月 2日 記事掲載】

 前原誠司国土交通相は7月30日の閣議後の記者会見で、政府の11年度予算編成について、「公共事業費が削減されるとは思っていない」とあらためて強調した。前原国交相は、4年間で公共事業費を1・3兆円削減するとの民主党の政権公約を国交省が既に10年度予算で達成したことから、11年度以降の削減継続に強く反対している。会見では「つくづく思うのは、経理局が会社の経営全体を支配していてはいかんということだ」と財政規律を優先する財務省主導の予算編成を暗に批判。その上で「先行投資をどこにするかを政治主導でやっていかないと、この国の成長はいつまでたってもできない」と述べ、成長分野への戦略的投資の必要性を訴えた。
 
 
 政府が先に閣議決定した11年度予算の概算要求基準(シーリング)では、各省庁が一律1割の経費削減を行うことになっている。これに対し前原国交相は「マニフェスト(政権公約)の工程管理をしっかりやっていくことを考えれば、4年間で削減する1・3兆円を1年で削ったので、しっかり担保されるのは当然のこと。努力したところが報われないことがあってはならない」と持論を強調。さらに「その点は菅直人首相や仙谷由人官房長官、玄葉光一郎政調会長の閣僚懇談会での発言でしっかり担保されると思っている」との見方を示した。
 
 
 財政規律については「必要だ」とする一方、「ちょっと成長したかと思ったら予算を削り、成長分野の持続性が保てる政策が打てない」とも指摘。内閣を企業に例えて「経理局(財務省)が口を出すような政治を行っているから、日本の成長は本格軌道に乗らない」と苦言を呈した。さらに「この政権が真に政治主導を確立でき、日本の成長と財政再建を両立できるかが問われていると思う」と述べ、閣僚の一人として閣議で持論を積極的に発言していく考えを強調した。

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