2012/01/23 国交省/特例期限控え注意喚起/被災企業の許可・経審、未更新なら2月末で失効

【建設工業新聞 1月 23日 記事掲載】

 国土交通省は20日、東日本大震災で被災した建設業者のうち、特に被害の大きかった岩手、宮城、福島の3県に主たる営業所を置く企業を対象に講じている建設業許可や経営事項審査(経審)の有効期間の延長措置が2月末で終了するため、地方整備局や被災県に対し、許可更新手続きや経審を行っていない企業に注意を喚起するよう求める通知を出した。2月29日までに手続きを行わなかった業者の許可と経審は失効する。
 
 
 国交省は昨年3月、被災企業を対象に、3月11日以後に期限が切れる業許可や経審などの有効期間を8月末まで延長したが、更新が思うように進まなかったため、期間を12年2月末までとする再延長措置を取っていた。
 
 
 国交省によると、被災3県で許可取得している2万0700社のうち、更新申請手続きが必要な企業(知事許可業者)は4622社で、うち昨年12月末時点で約8割に当たる3704社が更新済み。70社の廃業を除く残る848社がいまだ更新手続きを取っていない。被災3県で経審受審の対象となっている企業(知事許可業者)は5857社あり、うち8割強の4949社が受審済み。残る900社強がまだ受審していないという。
 
 
 2月末までに許可を更新しなければ建設業として営業ができなくなり、経審を受審しない場合には公共工事を受注できなくなるため、国交省は特例措置の期限切れを前に、あらためて注意を喚起するよう地方整備局と自治体に要請した。許可や経審と同様に、今年2月末まで有効期間を延長している浄化槽工事業登録と解体工事業登録についても、更新手続きを急ぐよう企業に周知することも求めた。

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