2012/07/10 国交省/保険未加入対策の進ちょく確認へ/関係団体にアンケート実施

【建設工業新聞 7月10日 記事掲載】

 国土交通省は、社会保険未加入対策推進協議会に参加する建設関連団体などに対し、保険加入促進計画の策定や、法定福利費の内訳を明示した標準見積書の作成などの取り組み状況を調査する。各団体の現時点の進ちょく状況を把握。好事例などの情報を共有して促進計画や標準見積書の検討作業を後押しするのが狙い。10月に開催予定の次回協議会までに参加団体が一定の成果を示せるよう、国交省も団体側との協力・連携体制を強化していく。
 
 
 アンケートの調査票を6日付で関係団体に送付した。13日までに回答するよう求めている。質問項目のうち、促進計画の策定では、団体内での検討体制を調査する。委員会などの専門組織の設置状況や、具体的な検討事項などを把握。併せて、計画の策定スケジュールのほか、計画の素案(たたき台も含む)がまとまる時期などを確認する。標準見積書についても、同様に検討体制、作成スケジュールなどについて回答を求める。このほか、保険加入とその対策を周知するためのチラシの配布状況を調べる。既に参加団体に電子媒体で送ったチラシの版下を基に、何部印刷し、どのような方面(会員企業など)に配布するかを確認し、今後の広報戦略などに役立てる。
 
 
 建設業許可・更新時の保険加入に関する書類の添付や立ち入り検査が始まることを周知するチラシのほか、下請指導ガイドラインや関連のポスター、リーフレットなどの版下も作成し、今秋にも各団体に配布する予定。8月上旬までに協議会のワーキンググループの第2回会合を開き、アンケート結果などの状況報告と併せ、計画策定や標準見積書作成の課題を整理する。取り組みが低調な団体に対しては、他団体の参考事例などを紹介しながら活動をサポートしていく方針だ。
 
 
 社会保険加入促進計画は各団体が促進策を自主的に定めるもので、作成は任意。これまでに国交省側が作成のための枠組みを提示し、5年間の定量的な推進目標などを明示するよう求めている。このほか団体側には、業種ごとに見積もり時に法定福利費の内訳を明示するための標準見積書と、その作成手順書の検討・作成を要請。次回推進協で取りまとめ、試行を行った後、13年度に本格運用を開始する予定。
 

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