2014/7/29 日建連/円滑な施工確保に関する講習会を開催(札幌市)

平成26年7月23日 一般社団法人日本建設業連合会(日建連 中村満義会長)は
北海道札幌市にて、「円滑な施工確保に関する講習会」を開催した。


講習会に先立ち、北海道開発局 事業振興部 高橋渡調整官が講演し、
北海道開発局における円滑な施工確保のための取り組みとして、
平成26年度より年2回程度実施される「現場レベルの意見交換会」など、
施工効率向上プロジェクトの全体像が示された。

講習会では、
  (1)社会資本整備を巡る現状と課題等
  (2)設計変更
  (3)工事一時中断/スライド条項
をテーマに、日建連 生亀孝志常務理事をはじめ、同連合会公共積算委員会の委員が
平成24年度に実施した会員企業へのアンケート調査結果の総括から、円滑な施工確保上の
課題と対応について解説した。

このうち(2)設計変更では、「設計のやり直し」が生じた171工事のうち、
65%にあたる112件の設計を受注者が実施した一方、費用支払いについては
「不充分であった」「支払われなかった」工事が全体の72%であったことが報告された。

設計照査前に、発注者、施工者、設計者による「三者会議」の開催の必要性や、
「設計変更審査会」の設置数増加に伴い、「設計変更採否の結果に納得できる」との
回答件数が増加している状況が報告され、受発注者間のコミュニケーションの
重要性がデータで示された。

講師は、「設計変更は必ず所定の手続き(協議等+書面による指示)を経て行なう事が
重要で、怠った場合には費用の請求が認められない事もある。
役割分担と工期・請負代金の変更について明確にする為にも、適正な協議実施や
ガイドラインの理解・運用が期待される。」と解説した。

(3)工事一時中止/スライド条項については、建設工事請負契約書に規定される
受注者側の権利として、工事一時中止期間中における現場維持等に関する
費用の積算方法及び、インフレスライド・単品スライド・全体スライド額の
算定方法について解説した。

日建連による「円滑な施工の確保に関する講習会」は8月初旬まで、全国9支部で
順次開催される。


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