2014/8/5 国交省/公共工事品確法の運用指針策定へ自治体から意見募集/10月に骨子提示

【建設工業新聞 8月 5日 1面記事掲載】

国土交通省は、改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)に基づく運用指針に対する地方自治体からの意見募集を始めた。全国で開催中の説明会で提示した骨子イメージ案に対する都道府県・政令市、市区町村の意見を地方整備局を通じて今月29日までに提出するよう依頼する。寄せられた意見を反映する形で、10月上旬に骨子を提示。再度、11月上旬までのスケジュールで意見を募った上で12月までに運用指針を策定する。

運用指針は、公共工事発注者の共通ルールとして策定する。改正法では、自治体、学識経験者、民間事業者などの意見を聞き、公共工事の性格、地域の実情などに応じた入札・契約方法の選択や発注関係事務の実施について定めると規定している。国交省は、7月8日の近畿を皮切り、全国で自治体と建設業界向けに運用指針に関する説明会を開いており、今月7日に全日程が終了する。自治体からの意見募集はこれを受けて実施。都道府県・政令市には整備局から、市町村へは都道府県を通じて依頼した。同様の意見募集を建設業団体にも実施する予定だ。

説明会で示したイメージ案によると、発注関係事務については、▽調査・設計▽工事発注準備▽入札契約▽工事施工▽完成後-の5段階に分け、改正法で規定された発注者の責務に沿った事項を列挙している。この中で予定価格については、最新単価を反映させることや、根拠なく予定価格を切り下げる「歩切り」を行わないことなどを明記。ダンピング受注を防止する観点から最低制限価格などを設定することも盛り込んでいる。

発注体制の強化に向けて、発注者がそれぞれ自らの体制を整備するのに加え、事業促進PPPやCM(コンストラクションマネジメント)方式など民間の技術やノウハウを活用する手法の活用を提示した。発注者間の連携強化策として、工事成績データの共有や相互活用、多様な入札契約の概要と選択の考え方なども明記する。

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