2014/9/8 全建/公共工事品確法運用指針で意見/予定価格事前公表全廃を、利益状況確認も

【建設工業新聞 9月 8日 1面記事掲載】

全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)は5日、国土交通省に提出した改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の運用指針に対する意見を明らかにした。47都道府県協会からの回答を踏まえ、会員企業全般にわたる「全般」8項目と、「発注関係事務」として調査・設計から完成後までの各段階と発注・入札契約などに関する40件以上の提案・意見を提出。公共事業予算の拡大や、国による施工者の利益状況確認、予定価格や最低制限価格の事前公表全面廃止などを求めた。

全般項目では、担い手の確保・育成と災害対応に配慮し、予算の確保・増大とともに「国土保全ビジョン」の策定を要望。施工者の適正利潤確保などが明記された改正公共工事品確法の理念がすべての発注者に浸透するよう、運用指針策定後に各発注者の対応と施工者の利益を確認することも求めた。

運用指針の補完的な役割を果たす既存の各種ガイドラインの修正または新しいガイドラインの策定も必要だと指摘。発注関係事務の提案・意見の中で、多様な入札契約方式の特徴や運用に関するガイドラインの整備などを提案した。

適正利潤の確保と担い手の確保・育成に向けて、労務単価の引き上げ、積算体系の見直し、ダンピング対策、歩掛かりの柔軟な補正、見積もり活用方式の拡大なども要望。適正利潤に関しては、設計変更審査会の十分な活用と適切な契約変更の実施、スライド条項の適正運用などを求めた。高速道路会社をはじめ民間発注者に対する指導の強化や、長期的な会計制度の見直しなども要望した。

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