2014/12/03 4~9月の公共事業執行状況/実施率、10ポイント超上昇/財務省
【建設工業新聞 12月 03日 2面記事掲載】
年度前半の経済効果の発揮を狙った14年度上期の公共事業の執行状況がまとまり、政府が掲げた執行目標をクリアした。前年度同期と比べても実施率は大きく上回っている。本年度予算の成立が3月20日と前年度よりも2カ月近く早かったことや、国土交通省が各種メニューを盛り込んで展開した円滑な施工確保対策などが奏功。経済成長率が2四半期連続で落ち込む中で、公共事業の早期執行が景気を下支えした格好だ。
財務省がまとめた9月末時点の実施率は、13年度補正予算分が1・7兆円の予算額に対して88%、14年度予算分が9・2兆円の予算額に対して62%。政府は上期の執行目標として13年度補正予算分9割程度、14年度当初予算分6割以上を掲げていた。13年度同期は、12年度補正予算分が3・5兆円に対して76%、13年度当初分が9兆円に対して49%となっており、本年度はいずれも10ポイント以上上回る高い実施率となった。
高い実施率を達成した背景には、予算成立時期が早かったことに加え、国交省が昨年4月と今年2月の2度にわたって公共工事設計労務単価を引き上げたことがもあるようだ。加えて、東日本大震災の被災地では、地域の事情を考慮して積算で間接工事費の割り増しを行う復興係数の適用も効果を上げた。全国的にも、円滑な施工確保に向けた各種メニューの適用が浸透した。
7~9月期の国内総生産(GDP)の実質成長率(速報値)は年率1・6%減と2四半期連続のマイナスとなった。そうした中で政府の社会資本整備の投資である公的固定資本形成は年率8・9%増の高い伸びを示しており、4月に消費税率を8%に引き上げたことに伴う景気の腰折れを回避する一助となった。
財務省がまとめた9月末時点の実施率は、13年度補正予算分が1・7兆円の予算額に対して88%、14年度予算分が9・2兆円の予算額に対して62%。政府は上期の執行目標として13年度補正予算分9割程度、14年度当初予算分6割以上を掲げていた。13年度同期は、12年度補正予算分が3・5兆円に対して76%、13年度当初分が9兆円に対して49%となっており、本年度はいずれも10ポイント以上上回る高い実施率となった。
高い実施率を達成した背景には、予算成立時期が早かったことに加え、国交省が昨年4月と今年2月の2度にわたって公共工事設計労務単価を引き上げたことがもあるようだ。加えて、東日本大震災の被災地では、地域の事情を考慮して積算で間接工事費の割り増しを行う復興係数の適用も効果を上げた。全国的にも、円滑な施工確保に向けた各種メニューの適用が浸透した。
7~9月期の国内総生産(GDP)の実質成長率(速報値)は年率1・6%減と2四半期連続のマイナスとなった。そうした中で政府の社会資本整備の投資である公的固定資本形成は年率8・9%増の高い伸びを示しており、4月に消費税率を8%に引き上げたことに伴う景気の腰折れを回避する一助となった。
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