2015/03/16 国交省/格付け昇格企業の残留措置実施/15・16年度競争参加資格審査で

【建設工業新聞 3月 16日 1面記事掲載】

国土交通省は、15・16年度直轄工事の競争参加資格審査で、格付けが上位等級に昇格した企業が元の等級にとどまることができる残留措置を実施する。資格審査を申請した各企業には、11日付で工種別の点数や等級を記した認定通知書を送付済み。残留措置を希望する企業からの申請は、各地方整備局で20日まで郵送または持参方式で受け付ける。それぞれの希望を踏まえた認定通知書を27日までにあらためて送付。4月1日から2カ年の有資格者名簿に反映させる。

昨年12月1日から今年1月30日まで申請を受け付けた資格審査の結果、各企業に送付した認定通知書には、工種別に主観点、経営事項審査点数(客観点)、主観点と客観点を合算した総合点数に加え、等級区分のある工種についてはA、B、C、Dのランクがそれぞれ記載されている。残留措置は、認定通知書で上位等級に昇格した企業が元の等級にとどまりたい場合に申請できる。

残留措置は、技術評価点数(主観点)の算定式見直しで上位等級に昇格した場合の経過措置として、09・10年度の競争参加資格に初めて導入。今回で4回目となる。15・16年度の資格審査では、過去4年間の同省直轄の災害復旧工事を対象に受注実績の割増評価を行い、他の工事の2倍にする算定式を採用。これにより主観点が増え等級が上がった企業もあるため、引き続き残留措置を実施することにした。

13・14年度の資格審査の際には、等級区分のある工種のうち、一般土木工事で残留措置を適用した企業が延べ162社あった。内訳は、B等級からA等級に昇格したもののB等級にとどまったのが56社、CからBに昇格してCにとどまったのが49社、DからCに昇格してDにとどまったのが57社だった。17年度以降の残留措置については今後、そのあり方も含めて検討するという。

今回の資格審査結果を踏まえ、各地方整備局では、「工事請負業者選定事務処理要綱」の規定に基づいた等級区分の見直しも行った。四国整備局では、アスファルト舗装工事の等級を3区分から2区分に変更、中部整備局では、鋼橋上部工事で2等級区分だったものを区分なしに改めた。

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