2015/10/08 太田昭宏前国交相が退任会見/路線継承に期待感/担い手確保や老朽化対策主導

【建設工業新聞 10月 8日 1面記事掲載】

7日の内閣改造で退任した太田昭宏前国土交通相が同日、国交省で退任の記者会見を行い、2年9カ月(1015日)に及んだ在任期間を振り返った。太田氏は「国土の安心・安全のとりでは国交省で、現場の目線とスピードについてリーダーシップを取ってきた」とし、今後も「この道を進んでもらいたい」と「太田路線」の継承に期待を示した。「災害や事故も多く発生し、緊張した毎日が続いた」と退任に安どの表情も見せた。

太田氏は12年12月の政権交代から国交相を務め、1人の国交相の在任期間としては過去最長となった。京都大学で土木工学を学んだ経験から建設業や社会資本整備にはもともと明るく、就任当初から東日本大震災の復旧・復興事業や防災・減災、インフラ老朽化対策、建設業の担い手不足対策などにリーダーシップを発揮した。

在任期間中の主な成果として、改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)など「担い手3法」の成立・施行、3度にわたる公共工事設計労務単価の引き上げ、就任1年目に実施した技能労働者の賃金引き上げに関する主要建設業団体トップへの直接要請などが挙げられる。

インフラ老朽化や人口減少などの難題に対し、国土形成計画や社会資本整備重点計画など将来を見据えた将来計画もまとめ上げた。今年に入ってからは、ストック効果を重視し、経済成長と財政健全化に貢献する社会資本整備を主張してきた。

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