2015/12/04 ゼネコン準大手各社/下請の社保加入、2次以下にも指導広がる
【建設工業新聞 12月 04日 1面記事掲載】
ゼネコン準大手各社が、下請の専門工事業者を社会保険に加入させる取り組みで、2次下請以下の指導に対策を広げている。戸田建設が9月に1次下請で100%の加入を達成するなど、1次下請の加入率は高い社が多い。1次下請に比べ加入状況の把握が難しいとされる2次下請以下の業者についても、1次下請を中心に構成される協力会社組織などと連携し、加入を徹底。16年度からは未加入の2次下請以下の業者と契約する1次下請とは契約しない方針を打ち出す社も出てきた。
2次以下の下請には、1次下請を通じて社会保険の加入を促しているが、企業規模が小さく未加入業者が多いのが実情だ。このため日本建設業連合会(日建連)は、3月に策定した「社会保険加入促進実施要領」で、15年度に社会保険未加入の1次下請、16年度以降は2次以下の下請で未加入の業者と契約を結ばないよう1次下請を指導していくとしている。
日刊建設工業新聞社がゼネコン準大手24社を対象に10~11月に実施した社会保険加入促進に関するアンケートでは、調査時点で大半の企業が未加入の1次下請と契約しない方針を取っていた。協力会組織と定期的に協議の場を設け、各社の方針を伝えたり、下請の加入状況などを把握したりしていることも分かった。
焦点の一つとなる2次以下の下請への対応については、16年4月から具体的な対応を打ち出す社が目立つ。五洋建設は「公共、民間工事とも未加入の2次以下の下請と契約する1次とは特別の事情がない限り契約しない」、東亜建設工業も「特別な理由がなく社会保険への適正な加入をしていない2次以下の下請との契約を認めない」と答えた。
東急建設も「未加入の2次以下の業者と原則契約しないことを通知する予定」、三井住友建設は具体的な時期は未定としながらも、「2次以下の未加入企業を現場から排除する取り組みを16年度以降に実施する」と回答した。
このほか、「1次下請以下のすべての業者が再下請契約を結ぶ際に、社会保険未加入業者と契約しないことを1次下請との契約条件にする予定」(奥村組)、「2次以降の下請で未加入業者を排除していく」(熊谷組)、「効果的な加入促進への取り組みを検討中」(佐藤工業)、「2次の加入促進に重点を置き、指導を行っていく」(ナカノフドー建設)、「2次以降の未加入業者への加入促進についての指導方法を検討」(前田建設)など2次以下への指導に積極的な回答が相次いだ。
ただ、「2次以下の加入状況の実態を把握するのは難しい」との指摘や「2次以下の業者に加入させるためには行政指導が必要」という意見も寄せられた。そうした中、戸田建設は、支店別、協力会社別の体系に沿った2次以下の業者の加入状況が把握できる新しいシステムを開発した。2次以下の下請約1万社以上を目標に、10~11月に全支店で加入状況調査を実施。この結果を基に、今月から1次下請を通じた2次以下の業者の指導を継続していくという。
2次以下の下請には、1次下請を通じて社会保険の加入を促しているが、企業規模が小さく未加入業者が多いのが実情だ。このため日本建設業連合会(日建連)は、3月に策定した「社会保険加入促進実施要領」で、15年度に社会保険未加入の1次下請、16年度以降は2次以下の下請で未加入の業者と契約を結ばないよう1次下請を指導していくとしている。
日刊建設工業新聞社がゼネコン準大手24社を対象に10~11月に実施した社会保険加入促進に関するアンケートでは、調査時点で大半の企業が未加入の1次下請と契約しない方針を取っていた。協力会組織と定期的に協議の場を設け、各社の方針を伝えたり、下請の加入状況などを把握したりしていることも分かった。
焦点の一つとなる2次以下の下請への対応については、16年4月から具体的な対応を打ち出す社が目立つ。五洋建設は「公共、民間工事とも未加入の2次以下の下請と契約する1次とは特別の事情がない限り契約しない」、東亜建設工業も「特別な理由がなく社会保険への適正な加入をしていない2次以下の下請との契約を認めない」と答えた。
東急建設も「未加入の2次以下の業者と原則契約しないことを通知する予定」、三井住友建設は具体的な時期は未定としながらも、「2次以下の未加入企業を現場から排除する取り組みを16年度以降に実施する」と回答した。
このほか、「1次下請以下のすべての業者が再下請契約を結ぶ際に、社会保険未加入業者と契約しないことを1次下請との契約条件にする予定」(奥村組)、「2次以降の下請で未加入業者を排除していく」(熊谷組)、「効果的な加入促進への取り組みを検討中」(佐藤工業)、「2次の加入促進に重点を置き、指導を行っていく」(ナカノフドー建設)、「2次以降の未加入業者への加入促進についての指導方法を検討」(前田建設)など2次以下への指導に積極的な回答が相次いだ。
ただ、「2次以下の加入状況の実態を把握するのは難しい」との指摘や「2次以下の業者に加入させるためには行政指導が必要」という意見も寄せられた。そうした中、戸田建設は、支店別、協力会社別の体系に沿った2次以下の業者の加入状況が把握できる新しいシステムを開発した。2次以下の下請約1万社以上を目標に、10~11月に全支店で加入状況調査を実施。この結果を基に、今月から1次下請を通じた2次以下の業者の指導を継続していくという。
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