2016/08/24 16年上期の建設業賃金、1・9%増/雇用拡大も並行/厚労省

【建設工業新聞 8月 24日 1面記事掲載】

建設業の賃金上昇と雇用拡大が続いている。厚生労働省が23日発表した6月の毎月勤労統計調査結果(確報値)によると、16年上半期(1~6月)に建設業就業者に支払われた月間平均給与は前年同期比1・9%増の36万1001円だった。6月の常用雇用労働者総数は前年同月比2・4%増の288・6万人。景気回復などに伴う建設需要の増大で、賃金上昇と雇用拡大が並行して進む実態が明らかになった。

毎月勤労統計調査の対象は5人以上が働く事業所。16年上半期に建設業就業者に支払われた月額平均給与と、建設業の16年上半期の月間平均総実労働時間は、同省がまとめた6月分までの調査結果(確報値)を基に日刊建設工業新聞社が算出した。

建設業の月間平均給与の内訳を見ると、固定給に当たる「所定内給与」が前年同期比0・8%増の29万9390円。主に残業手当に当たる「所定外給与」が2・0%減の2万2491円、主に賞与に当たる「特別に支払われた給与」が14・4%増の3万9120円。うち夏季の賞与の支払い期間となるケースが多い6月単月の「特別に支払われた給与」が前年同月比22・2%増の15万6085円と大きく増えていた。

建設業の月間平均総実労働時間は前年同期比0・7%減の169・2時間。内訳は、所定内労働時間が0・4%減の156・0時間、残業などに当たる所定外労働時間が4・1%減の13・2時間。出勤日数は0・4日減の20・9日だった。これらの結果から雇用環境の改善も着実に進んでいることが明らかになった。

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