2016/11/24 建設業の月額給与、4~9月は1・7%増/全産業平均上回る伸び/厚労省毎月勤労統計

【建設工業新聞 11月 24日 1面記事掲載】

建設業就業者の月額給与が、全産業平均の伸び率を超えて増え続けている。厚生労働省が22日発表した16年度上半期(4~9月)の毎月勤労統計調査結果(確報)から日刊建設工業新聞が集計したところ、4~9月の全産業の平均月額給与額(1人当たり)は前年同期比0・6%増の31万3900円だったのに対し、建設業は金額・伸び率とも上回る1・7%増の38万4962円だった。

毎月勤労統計調査の対象は5人以上が働く事業所。

厚労省は、建設業の月額平均給与額と伸び率が全産業平均を上回った背景について、「しばらくは建設需要の増加などに伴って企業が利益を上げやすい事業環境になっている」(職業安定局雇用開発部建設・港湾対策室)と指摘。さらに、「社会保険未加入対策などで国土交通省と業界が一丸になって技術者や技能者の処遇改善に取り組んできた効果も現れている」とみている。

4~9月に支払われた建設業の月額平均給与額の内訳を見ると、主に基本給や家族手当、残業手当に当たる「決まって支給する給与」が0・3%増の32万2515円。主にボーナスなどの一時金に当たる「特別に支払われた給与」が9・9%増の6万2446円。

建設業の月額給与額の増減率(前年同月比)を月別に見ると、4月が1・6%増(全産業平均増減なし)、5月が1・4%減(0・1%減)、6月が6・6%増(1・4%増)、7月が1・1%増(1・2%増)、8月が0・7%増(増減なし)、9月が0・4%増(増減なし)だった。

「決まって支給する給与」の増減率を月別に見ると、5月以外は前年同月を上回っていた。

一方、今年の夏季ボーナスに当たる6~8月に建設業就業者に「特別に支払われた給与」(1人当たり平均)は前年同期比2・4%増の42万3007円。金額・伸び率とも2・3%増の35万5008円だった全産業平均を上回った。

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