2019/01/29 政府/通常国会に58法案提出/国交省は業法・入契法一括改正など6本
【建設工業新聞 1月 29日 1面記事掲載】
第198通常国会が28日開会した。政府は計58本の法案(予算関連23本、非予算関連35本)を提出。国土交通省は建設業の経営力向上や適正な施工確保を図るための措置を盛り込む、建設業法と公共工事入札契約適正化法(入契法)の一括改正案など6法案を提出する。一括改正案は非予算関連の扱いとなり、提出時期は3月上旬を予定している。=2面に関連記事
国交省提出法案のうち予算関連法案は、奄美群島振興開発特別措置法と小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案と、建築物省エネ法改正案の2本となる。
奄美群島振興開発特措法と小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案は2月上旬に提出し、年度末で期限切れとなる両特措法の有効期限を19年度から5年間延ばす。
建築物省エネ法改正案は2月中旬に提出する。現在、大規模非住宅建築物(延べ床面積2000平方メートル以上)の新築時に限っている省エネ基準への適合義務対象範囲を拡大。中規模非住宅(300平方メートル以上2000平方メートル未満)を加える。
一方、非予算関連となる建設業法と入契法の一括改正案は3月上旬の提出を目指す。建設業法改正案では検討事項として、建設業許可基準のうち経営業務管理責任者の要件を緩和する。社会保険未加入業者の許可・更新を認めない仕組みも設ける。
発注者に著しく短い工期の請負契約締結を禁じる。工場で作る建設資材の製造者に対し、勧告と命令ができる制度を設ける。入契法改正案では、公共工事の入札契約適正化指針に施工時期の平準化を記載することを検討している。
国交省以外の主な政府提出法案を見ると、公正取引委員会(公取委)が非予算関連法案の独占禁止法改正案を3月上旬に提出。入札談合などの違反行為を公取委に自主申告した企業に適用する課徴金の減免制度を見直す。現在は課徴金の減免を受けられる企業数の上限と減免幅を一律に定めているが、新たに上限を撤廃し、減免幅を実態解明への協力度合いなどに応じて決める。
農林水産省は、新法で非予算関連の農業用ため池管理保全法案を2月中旬に提出する。2018年7月豪雨で決壊などの被害が多発したのを踏まえ、全国にあるストックの防災対策を強化。都道府県が決壊時の人的被害リスクが高い「防災上重要なため池」を抽出・指定し、所有者に対し必要な防災工事の実施を命令できる制度を設ける。
省庁別の主な提出法案と要旨は次の通り。(かっこ内は提出予定時期)
【国土交通省】
〈予算関連〉
▽奄美群島振興開発特別措置法・小笠原諸島振興開発特措法一括改正案=両特措法の有効期限5年間延長(2月上旬)
▽建築物省エネ法改正案=省エネ基準適合義務の対象建築物拡大(2月中旬)
〈非予算関連〉
▽建設業法・公共工事入札契約適正化法一括改正案=著しく短い工期の請負契約締結禁止(3月上旬)
【内閣官房】
〈非予算関連〉
▽行政手続きオンライン化法改正案=オンラインによる行政手続き原則化(3月中旬)
【内閣府】
〈非予算関連〉
▽地域再生法改正案=住宅団地の用途規制緩和(3月上旬)
▽第9次地方分権一括法案=建設業大臣許可申請の都道府県経由事務廃止(3月上旬)
【公正取引委員会】
〈非予算関連〉
▽独占禁止法改正案=自主申告した違反企業に対する課徴金減免制度見直し(3月上旬)
【総務省】
〈予算関連〉
▽成田国際空港周辺整備の財政特措法改正案=特措法の有効期限10年間延長(2月上旬)
【厚生労働省】
〈非予算関連〉
▽女性活躍推進法改正案=行動計画策定義務の対象企業拡大(3月上旬)
【農林水産省】
〈非予算関連〉
▽農業用ため池管理保全法案=防災工事施行の命令措置導入(2月中旬)
【経済産業省】
〈予算関連〉
▽国際博覧会準備運営特措法案=内閣に国際博覧会推進本部設置(2月上旬)
【環境省】
〈非予算関連〉
▽フロン排出抑制法改正案=フロン類引き渡し義務違反者への罰則制度創設(3月上旬)
▽自然環境保全法改正案=海底形質変更リスクがある特定行為の許可制度(3月上旬)
国交省提出法案のうち予算関連法案は、奄美群島振興開発特別措置法と小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案と、建築物省エネ法改正案の2本となる。
奄美群島振興開発特措法と小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案は2月上旬に提出し、年度末で期限切れとなる両特措法の有効期限を19年度から5年間延ばす。
建築物省エネ法改正案は2月中旬に提出する。現在、大規模非住宅建築物(延べ床面積2000平方メートル以上)の新築時に限っている省エネ基準への適合義務対象範囲を拡大。中規模非住宅(300平方メートル以上2000平方メートル未満)を加える。
一方、非予算関連となる建設業法と入契法の一括改正案は3月上旬の提出を目指す。建設業法改正案では検討事項として、建設業許可基準のうち経営業務管理責任者の要件を緩和する。社会保険未加入業者の許可・更新を認めない仕組みも設ける。
発注者に著しく短い工期の請負契約締結を禁じる。工場で作る建設資材の製造者に対し、勧告と命令ができる制度を設ける。入契法改正案では、公共工事の入札契約適正化指針に施工時期の平準化を記載することを検討している。
国交省以外の主な政府提出法案を見ると、公正取引委員会(公取委)が非予算関連法案の独占禁止法改正案を3月上旬に提出。入札談合などの違反行為を公取委に自主申告した企業に適用する課徴金の減免制度を見直す。現在は課徴金の減免を受けられる企業数の上限と減免幅を一律に定めているが、新たに上限を撤廃し、減免幅を実態解明への協力度合いなどに応じて決める。
農林水産省は、新法で非予算関連の農業用ため池管理保全法案を2月中旬に提出する。2018年7月豪雨で決壊などの被害が多発したのを踏まえ、全国にあるストックの防災対策を強化。都道府県が決壊時の人的被害リスクが高い「防災上重要なため池」を抽出・指定し、所有者に対し必要な防災工事の実施を命令できる制度を設ける。
省庁別の主な提出法案と要旨は次の通り。(かっこ内は提出予定時期)
【国土交通省】
〈予算関連〉
▽奄美群島振興開発特別措置法・小笠原諸島振興開発特措法一括改正案=両特措法の有効期限5年間延長(2月上旬)
▽建築物省エネ法改正案=省エネ基準適合義務の対象建築物拡大(2月中旬)
〈非予算関連〉
▽建設業法・公共工事入札契約適正化法一括改正案=著しく短い工期の請負契約締結禁止(3月上旬)
【内閣官房】
〈非予算関連〉
▽行政手続きオンライン化法改正案=オンラインによる行政手続き原則化(3月中旬)
【内閣府】
〈非予算関連〉
▽地域再生法改正案=住宅団地の用途規制緩和(3月上旬)
▽第9次地方分権一括法案=建設業大臣許可申請の都道府県経由事務廃止(3月上旬)
【公正取引委員会】
〈非予算関連〉
▽独占禁止法改正案=自主申告した違反企業に対する課徴金減免制度見直し(3月上旬)
【総務省】
〈予算関連〉
▽成田国際空港周辺整備の財政特措法改正案=特措法の有効期限10年間延長(2月上旬)
【厚生労働省】
〈非予算関連〉
▽女性活躍推進法改正案=行動計画策定義務の対象企業拡大(3月上旬)
【農林水産省】
〈非予算関連〉
▽農業用ため池管理保全法案=防災工事施行の命令措置導入(2月中旬)
【経済産業省】
〈予算関連〉
▽国際博覧会準備運営特措法案=内閣に国際博覧会推進本部設置(2月上旬)
【環境省】
〈非予算関連〉
▽フロン排出抑制法改正案=フロン類引き渡し義務違反者への罰則制度創設(3月上旬)
▽自然環境保全法改正案=海底形質変更リスクがある特定行為の許可制度(3月上旬)
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