2019/09/17 国交省/中建審に経審改正案提示/CCUSレベル判定を活用、継続教育の観点取り入れ
【建設工業新聞 9月 17日 1面記事掲載】
国土交通省は13日、中央建設業審議会(中建審、柳正憲会長)の総会を東京都内で開き、経営事項審査(経審)の改正案を提示した。建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベル判定を活用して優れた技能者を雇用する企業を評価。技術者・技能者の継続的な教育に努める企業を新たに評価する。経理状況を評価する対象者にも継続教育の観点を取り入れる。
今回の改正は▽Z点(技術力)=技術職員数(Z1)の改正▽W点(その他の審査項目〈社会性等〉)=知識および技術または技能の向上に関する取り組み状況(W10)の新設▽W点=建設業の経理の状況(W5)の改正-の三つの評価項目が対象となる。
現行制度では、Z1として登録基幹技能者に3点、技能士1級に2点が付与される。CCUSの能力評価基準は最高位ランクのレベル4に登録基幹技能者、レベル3に職長クラスの技能者を位置付ける。このレベル判定を活用し、Z1の評価でレベル4を取得した技能者に3点、レベル3の技能者に2点を付与する。
国交省はCCUSを活用した能力評価基準について、登録基幹技能者制度のある職種で2020年度からレベルに応じた4種類のカードの交付を原則化する考え。これを見据え、Z1の改正は20年4月の施行を予定。
改正建設業法では技術者・技能者に対し、知識や技術、技能の向上について努力義務を課す。これを踏まえ、継続的な教育意欲を促進させていく観点から、建設業者による技術者・技能者の技術または技能の向上の取り組み状況を、W点の評価項目に新設する。
企業ごとに技術者と技能者の割合がさまざまなため、満点(10点を想定)を設定した上、技術者と技能者の比率に応じてそれぞれの取り組み状況を評価し、技術者点と技能者点を合算する。
技術者点は1人当たりのCPD(継続教育)取得単位数から算出、技能者点はCCUSの能力評価基準でレベルアップした技能者の雇用状況から計算することを想定。21年度の施行を予定している。
経理状況(W5)は現行、会計士や税理士、建設業経理士などの資格保有者が対象だったが、継続的に専門的な研修を受け知識の向上に努めている者に改定。例えば現行は建設業経理士が評価対象だが、講習会を修了した登録建設業経理士に変更となる。21年度の施行を予定している。
8月29日に開かれた石井啓一・前国交相と建設業4団体の意見交換の席上、石井氏は「(CCUSに)加入した技能者と企業のメリットをさらに高め、分かりやすく発信していくことが重要だ」と指摘し、経審の評価方法の見直しに言及。今回の経審改正はその具体策に位置付けられる。
今回の改正は▽Z点(技術力)=技術職員数(Z1)の改正▽W点(その他の審査項目〈社会性等〉)=知識および技術または技能の向上に関する取り組み状況(W10)の新設▽W点=建設業の経理の状況(W5)の改正-の三つの評価項目が対象となる。
現行制度では、Z1として登録基幹技能者に3点、技能士1級に2点が付与される。CCUSの能力評価基準は最高位ランクのレベル4に登録基幹技能者、レベル3に職長クラスの技能者を位置付ける。このレベル判定を活用し、Z1の評価でレベル4を取得した技能者に3点、レベル3の技能者に2点を付与する。
国交省はCCUSを活用した能力評価基準について、登録基幹技能者制度のある職種で2020年度からレベルに応じた4種類のカードの交付を原則化する考え。これを見据え、Z1の改正は20年4月の施行を予定。
改正建設業法では技術者・技能者に対し、知識や技術、技能の向上について努力義務を課す。これを踏まえ、継続的な教育意欲を促進させていく観点から、建設業者による技術者・技能者の技術または技能の向上の取り組み状況を、W点の評価項目に新設する。
企業ごとに技術者と技能者の割合がさまざまなため、満点(10点を想定)を設定した上、技術者と技能者の比率に応じてそれぞれの取り組み状況を評価し、技術者点と技能者点を合算する。
技術者点は1人当たりのCPD(継続教育)取得単位数から算出、技能者点はCCUSの能力評価基準でレベルアップした技能者の雇用状況から計算することを想定。21年度の施行を予定している。
経理状況(W5)は現行、会計士や税理士、建設業経理士などの資格保有者が対象だったが、継続的に専門的な研修を受け知識の向上に努めている者に改定。例えば現行は建設業経理士が評価対象だが、講習会を修了した登録建設業経理士に変更となる。21年度の施行を予定している。
8月29日に開かれた石井啓一・前国交相と建設業4団体の意見交換の席上、石井氏は「(CCUSに)加入した技能者と企業のメリットをさらに高め、分かりやすく発信していくことが重要だ」と指摘し、経審の評価方法の見直しに言及。今回の経審改正はその具体策に位置付けられる。
日刊建設工業新聞の購読申し込みは、こちら