2019/12/13 CCUS/カードリーダー設置現場、8月末時点で2割/日本型枠調査、元請規模で偏り

【建設工業新聞 12月 13日 1面記事掲載】

日本型枠工事業協会(日本型枠、三野輪賢二会長)が実施した調査によると、建設キャリアアップシステム(CCUS)のカードリーダーを設置している現場が8月末時点で2割程度にとどまっていたことが分かった。元請会社の規模、現場の立地エリアによって設置状況に大きな差があった。技能者の処遇改善につなげる就労履歴の蓄積に向け、日本型枠は「現場にカードリーダーが設置されていなくてはなにもならない」と警鐘を鳴らしている。=2面に関連記事

調査結果は会員、会員外を含めた226社の回答を集計した。「自社および下請会社の就労している工事現場」のカードリーダー設置現場数を聞いたところ、カードリーダーを設置していたのは、8月末時点で1568現場の中で21%の325現場にとどまった。

元請の規模別では、大手5社が325現場中201現場(62%)だったのに対し、大手5社を除く全国規模の準大手・中堅ゼネコンは522現場中108現場(21%)と低調だった。都道府県単位で活動する地場ゼネコンは721現場中、設置現場がわずか16現場で、割合は2%と極めて少なかった。

地域によっても偏りがあった。カードリーダーを設置していた現場は関東の103カ所に対し、北陸は10現場しかなかった。元請のCCUSに対する認識や必要性への理解度にかなり温度差があるようだ。

調査結果を踏まえ日本型枠は、CCUSに基づき高い評価を受ける専門工事会社が、公共工事の施工で必要となるような施策を行政から示すべきだと主張。元請が協力会社にCCUSへの技能者登録を要請・指導し、就労履歴ポイントを蓄積するカードリーダーの設置を進めれば、初年度目標100万人に対して15万人程度にとどまる技能者のカード保有も大きく伸びていくだろうとする。

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