2020/09/29 知事会/国土強靱化で国に緊急提言/緊急対策5年間延長など要望

【建設工業新聞  9月 29日 2面記事掲載】

全国知事会(会長・飯泉嘉門徳島県知事)は国土強靱化政策に関する国への緊急提言を行った。気候変動が予想以上の速度で進行し全国各地で甚大な自然災害が頻発する状況を受け、事前防災型の国土強靱化対策を強力に推進するよう要請。本年度末で終了する「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」(2018~20年度)の5年間延長や、地方財政措置の拡充などを求めた。

全国知事会の国土交通常任委員会で委員長を務める広瀬勝貞大分県知事が25日、東京・永田町の内閣官房を訪問。小此木八郎国土強靱化担当相に緊急提言書を手渡した=写真。

3か年緊急対策で河道拡幅や斜面対策を行った河川・道路で整備効果が確認されていることを踏まえ、インフラ老朽化対策や高速道路のミッシングリンク解消、暫定2車線区間の4車線化など対象事業の拡大を要請。事業期間も5年間延長し、特別枠で必要な予算・財源を確保するよう求めた。20年度が期限となる緊急防災・減災事業債の延長や地方財政措置の拡充なども盛り込んだ。

会談後の会見で広瀬知事は緊急対策が必要な箇所はまだ残っていることを強調。小此木国土強靱化担当相からも「大変な課題だが、一生懸命取り組むと応じていただいた」と説明した。

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