2020/12/22 政府/21年度予算案を閣議決定/公共事業費6・1兆円、ゼロ国債に1688億円設定

【建設工業新聞  12月 22日 1面記事掲載】

政府は21日、2021年度予算案を決定した。一般会計の総額は106兆6097億円となった。当初予算では9年連続で過去最大を更新。財源として建設国債を6兆3410億円発行する。公共事業関係費は前年度比11・5%減の6兆0695億円を計上。だが「臨時・特別の措置」を除く通常分で比較すると、前年度を26億円上回る額で、0・04%増となり前年度と同水準を確保した。=2面に国土交通省の部局別予算案の概要と関連記事

国土交通省分は一般会計の総額が5兆8981億円(前年度〈通常分〉比0・6%減)。うち公共事業関係費は災害復旧を含め20億円上回る5兆2587億円(0・04%増)となった。

一体で編成した20年度第3次補正予算案を含めると、公共事業関係費は7兆1929億円となる。同日の閣議後の記者会見で赤羽一嘉国交相は「自然災害はいつ起きてもおかしくない。補正と当初を合わせて切れ目なく施策を進め、効果が早期発現できるよう全力で取り組む」と述べた。

東日本大震災復興特別会計の国交省所管分は398億(89・1%減)、独立行政法人などに充てる財政投融資には総額で2兆0087億円(18・2%減)を計上した。地方自治体向けの防災・安全交付金は8・8%増の8540億円を充て、頻発する自然災害に対応した地域の総合的な取り組みを集中支援する。社会資本整備総合交付金には13・3%減の6311億円を計上した。

公共事業の施工時期の平準化措置として、国庫債務負担行為(国債)の活用を継続。2カ年国債は3995億98百万円(20年度当初1966億29百万円)、当該年度の支出がゼロで年度内に発注が行えるゼロ国債は1687億72百万円(同1242億28百万円)を設定した。

公共事業関係費の府省別内訳は次の通り。

▽国交省=5兆2587億円▽農林水産省=6995億円▽厚生労働省=172億円▽経済産業省=22億円▽環境省=495億円▽内閣府=424億円。

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