2021/03/17 群馬建協/道路除雪の作業環境改善を要望へ/オペレーター高齢化で安全性の確保課題

【建設工業新聞  3月 16日 1面記事掲載】

群馬県建設業協会(青柳剛会長)は、除雪を巡る課題の早期解決を道路管理者や発注機関に求める。オペレーターの高齢化が進み、山間部の会員企業は60歳以上が30%近くを占める。厳しい作業環境で起きてしまう事故が少なくない。青柳会長は「人手不足で作業の難度が増すマイナスのスパイラルがある」と指摘。重機と人員の維持に必要な事業量の確保、作業環境の改善、住民理解の醸成などを要望する。=4面に詳しく

山間部と平野部の会員企業のオペレーターを比較すると、50歳以上が山間部は56%、平野部が47%を占めた。

経験した事故を聞くと、ガードレールやマンホールなどの道路上の施設との接触(回答件数113社)が最も多かった。道路構造物と路面の高さが異なるためにオペレーターが負傷する事故があったり、交代シフトを組めなかったりする窮状を訴える意見が多い。作業に対する苦情にとまどうことが増え、体制を構築したにもかかわらず出動の機会が少なかった会員企業も複数いる。

前橋市内で会見した青柳会長は「地域建設業の象徴の除雪を敬遠する業者が増えてしまう」と懸念した。その上で事業量に関する要請とともに、事故処理に関する緩和措置の検討、貸与車両の効率的な運用、一般車両を含めた作業の安全性向上などを求める考えを表明。「意欲を持てる制度設計と安定した経営基盤の確保」の重要性を強調した。

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