2021/04/16 日本行政書士会連合会様との共催にて「建設業セミナー 2021」をオンライン開催
国土交通省 青木局長、藤井建設業政策企画官を講師に迎える

4月12日(月) 日本行政書士会連合会様との共催にて「建設業セミナー 2021」をオンライン開催しました。
今回は、国土交通省より不動産・建設経済局 青木由行局長、建設業課 藤井裕士建設業政策企画官を迎え、建設産業の動向や将来像、建設業法改正等について幅広くご講演をいただきました。

今回のセミナーはオンライン形式で開催され、全国から行政書士先生、建設業者様を中心に2,400名を超える皆様からお申し込みをいただきました。

第1部は、国土交通省 不動産・建設経済局 局長 青木由行様より、「建設産業立て直しの主な経緯と今後の展望」と題してご講演をいただきました。


国土交通省 不動産・建設経済局 局長 青木由行様

社会保険未加入対策とその意義として、
「建設業では社会保険加入率が劇的にあがった。これだけ急速にあがった業界は他にはなかったと思われる。
将来の担い手確保をしなければならないという危機感から退路を断って業界が決断した、昔はお金がきたら入るだったが、まず入るところから始める、入ったのだからお金を要求する、売り手が強くなる市場にしていった。
設計労務単価を上げるときに、社会保険加入率を引き上げるという運動をしていたことは非常に大きく、15%のうち5%が社会保険分で、退路を断ってここまでやっているというのが説得力があった。
この社会保険未加入対策が今後の建設産業立て直しの運動の中で一体となって方向を目指すという大きなきっかけになった。」こと等についてお話しがありました。


品確法の改正の意義としては
「現在及び将来の公共工事の品質確保をしなければならない、それは中長期的な担い手の育成・確保だ。
担い手の育成・確保には事業者の適正な利潤の確保が絶対に必要。いわれなく批判をされたことも一時期あったが、担い手の育成・確保のための利潤確保を法律上必要なものと位置づけたのは大変意味があった。」ことのお話しがありました。


また、3月30日に開催された赤羽国土交通大臣と建設業団体との意見交換会にて、「本年は概ね2%以上の賃金上昇の実現を目指す旗印のもと、全ての関係者が可能な取組を進める」こととなったお話しがありました。


最後に
「担い手確保では、①処遇改善、②働き方改革、③生産性向上の3つをセットで進めていく。そのためには適正な利潤確保が必要。利潤を担い手確保と生産性向上へ投資していくことが大事。
行政は事業量の確保や仕組みを提起する、各企業の努力、事業者団体の努力、それを行政と一緒に行っていくことが大事。

人の心を動かしたり、考え方を変えるには何らかの物語が必要。物語とは多くのデータ、ファクト等からこの業界ではこのようなことが起きている、このようなことが起きないといけないということで、その物語が多くの方に共有されることが必要。
かつて残念な物語もあったが、正しいデータ、ファクト、エピソードに基づく物語を作っていくことが必要。
今のような不透明な世の中では大きいビジョンを作ってそれに向かってやっていこうというのはなかなか難しい時代だと思っている。状況はどんどん変わっていく。
大切なのは現場をそれぞれの立場でやっていくことと、それが大きな流れになるということ。業界はこのように動くべきだと感じとって、また現場に戻ってそれぞれの立場でやれることをやっていくことが大事だと思っている。
この10年程で建設産業各会の皆さんの努力で立ち直ってきた。素晴らしい物語を紡ぎ出してきた。

ただ民間工事が今減りかけている、やや値崩れしかねないということが起きようとしている。これから持続可能な建設産業の物語を引き続き紡ぎ出していくためには、多くの方々にその物語を共有し、自ら物語を作っていくことが必要」との話しがありました。


第2部は、国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課 建設業政策企画官 藤井裕士様より、「改正建設業法の施行をはじめとした建設業を巡る最近の状況」と題してご講演をいただきました。
昨年10月から主だった部分が施行された改正建設業法や、この4月1日からの経営事項審査の改正の評点計算、令和4年1月開始を予定されている建設業許可・経審の電子申請化について最新の状況を踏まえてご講演をいただきました。


国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課
建設業政策企画官 藤井裕士様

建設業許可・経審の申請手続き電子化の中では、代理申請の委任での申請方法や委任状作成についての案が示されました。
gBizIDを使用して申請者は代理人に委任、電子申請システムでは委任状を作成して申請すること等の案について解説をいただきました。


第1部開始にあたり、日本行政書士会連合会 常住 豊会長より主催者を代表してご挨拶がありました。


日本行政書士会連合会 常住 豊会長

第2部開始前には、ワイズ公共データシステム株式会社 代表取締役 松村 清より挨拶をさせていただきました。


ワイズ公共データシステム株式会社
代表取締役 松村 清

セミナーの終了時には、日本行政書士会連合会 中央研修所 関口隆夫所長よりご挨拶がありました。


日本行政書士会連合会 中央研修所
関口隆夫所長

今回の司会進行は、株式会社ワイズ 山口が務めました。


株式会社ワイズ 山口

今回の研修は、日本行政書士会連合会 会議室にて収録され、オンラインライブ配信にて開催されました。
機材設置や配信等については株式会社ワイズにて担当させていただきました。




収録・配信会場
日本行政書士会連合会 第一会議室
東京都港区 虎ノ門タワーズオフィス10階


(記事中の所属・役職等については掲載日時点の情報にて記載しています)

※ワイズ公共データシステム・ワイズでは、建設業関連の勉強会のお手伝いを全国で実施しております。
ご興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先 : mail:info@wise-pds.jp 、TEL:026-232-1145 (担当:山浦)

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