2021/06/04 青森県/総合評価方式を見直し/工事でICT活用促進

【建設工業新聞  6月 4日 6面記事掲載】

◇7月1日以降に適用

青森県は県土整備部所管の土木工事と建設関連業務の入札に適用する総合評価方式の運用を見直す。建設現場の生産性向上を後押しするICT(情報通信技術)活用を一段と促進。工事では新たにICT活用工事の部分活用実績を加点評価する。次回以降からの入札で加点評価対象にしているICT活用工事証明書の有効期限も1年間から3年間に延ばすほか、土工に限定している証明書の発行対象工種も5工種を追加する。

いずれも7月1日以降に入札公告を行う案件から適用する。

県は国の取り組みや建設業界の要望に対応するため、毎年7月に工事・業務入札を対象にした総合評価方式運用ガイドラインの改定を行っている。

工事の見直しでは、「週休2日確保工事及びICT活用工事の実績」とひとくくりにしている評価項目を週休2日確保工事とICT活用工事に分離。配点に関しては従来の運用を継続し、週休2日確保工事とICT活用工事で最大1点ずつを加点する。

ICT活用工事に関する評価項目に関しては、全工程のうち全面活用の実績だけを加点評価対象にしていたが、新たに部分活用の実績も加点評価。全面活用の証明書で1点、部分活用なら0・5点をそれぞれ加点する。

ICT活用工事証明書の有効期限も1年間から3年間に延長し、手続きの省力化を図る。従来は土工に限定している証明書の発行対象工種に▽舗装工▽河川浚渫工▽地盤改良工▽のり面工▽舗装修繕工-の5工種を加える。

業務の見直しでは、建築関係建設コンサルタント業務に限り評価項目から「技術者の手持ち業務量」の評価項目を削除。人手不足に対応する。

このほか工事と業務で共通している評価項目も見直す。社会貢献活動の「清掃、草刈り、泥上げ、除排雪等」について、加点評価要件になる作業時間を年3回以上から2回以上、年度の延べ作業時間を60時間以上から40時間以上にそれぞれ緩和する。

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