2021/06/25 新型コロナ/ワクチン職域接種、栃木建協宇都宮支部が申請/団体で対応分かれる

【建設工業新聞  6月 25日 5面記事掲載】

新型コロナウイルスワクチンの職域接種を巡る関東甲信の建設業協会の対応が慌ただしくなっている。栃木県建設業協会(谷黒克守会長)の宇都宮支部は22日に申請が政府に受理された。ほかの都県建設業協会の24日正午時点の対応は千葉が「未定」、茨城は「検討中」。東京、埼玉、山梨、神奈川は「申請しない」という。長野は25日に支部の代表が集まる会議がある。群馬は県の大規模接種会場での優先接種の準備を急ぐ。

災害が発生しやすい出水期を前に、備えの一環としてワクチンの早期接種を検討してきた団体が複数ある。ただ医師や会場の確保に加えて、地域の感染者動向などから職域接種の判断で難しい対応を迫られた団体は少なくない。

国土交通省は災害発生を懸念し、地域建設会社の早期接種を支援するよう都道府県に23日要請した。一方、政府は同日、米モデルナ製ワクチンの不足を理由に職域接種の申請受け付けを25日午後5時で一時休止すると発表した。再開の見通しは立っていない。

関東甲信エリアの建協には国交省の要請や政府発表を踏まえ、対応を検討中の団体がある。栃木建協宇都宮支部は、宇都宮市と上三川町の会員企業74社を対象に、1500人規模の接種を申請し、審査結果を待っている。宇都宮記念病院の協力を得た。同支部の取り組みを参考にして対応に乗り出そうと判断していた支部があり、申請受け付けの一時休止に困惑する担当者もいるようだ。

大規模接種会場で建設業の優先接種を行う群馬県では、群馬県建設業協会(青柳剛会長)の12支部が接種希望者をまとめており、本部と最終調整に入った支部がある。

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