2021/12/17 国交省/直轄工事の20年度契約額/過去10年で2番目の高水準

【建設工業新聞  12月 17日 1面記事掲載】

国土交通省が2020年度に発注した直轄工事の契約金額の合計が、過去10年で2番目に高い水準だったことが分かった。16日に公表された21年度版の「国土交通省直轄工事等契約関係資料」によると、20年度の契約工事の件数は1万5176件(前年度比1・4%増)、合計金額は2兆3920億円(15・4%増)。最終年度だった「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」を主な要因に工事契約が高水準で進展したとみられる。

工事契約の実績は件数、合計金額ともに過去10年で13年度が最も高く、20年度はそれに次ぐ高水準だった。一方、20年度に契約した建設コンサルタント関連業務は件数が1万5667件(前年度比2・0%増)。契約金額の合計は過去10年で最も高い4910億円(13・2%増)だった。

工事の不調は、全入札件数1万0707件のうち454件で発生。率にして4・2%と、前年度の6・3%(1万0664件のうち677件)に比べ改善した。業務の不調は1万1266件のうち157件で発生しており、率にして1・4%。前年度の不調発生率1・8%(1万0933件のうち207件)から下落している。入札辞退のあった工事件数は2772件(前年度2301件)、業務件数は867件(1179件)だった。

低入札価格調査が実施された工事件数の割合は1・2%で、前年度の1・0%から0・2ポイント上昇した。調査の結果、調査対象と契約に至らなかったケースは7件(前年度5件)。業務の低入札価格調査の発生率は1・1%で、前年度の1・0%から0・1ポイント上昇。調査対象と契約に至らなかったのは9件(4件)だった。

過去5年の落札率は▽16年度=工事92・00%、業務83・31%▽17年度=92・52%、84・59%▽18年度=92・74%、84・92%▽19年度=93・06%、84・71%▽20年度=93・02%、84・83%-と推移し、ほぼ横ばいとなっている。

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