2022/02/18 近畿地方で大雪/地元建設業者が除雪作業/除雪機の出動件数増

【建設工業新聞  2月 17日 10面記事掲載】

北海道や東海で記録的な大雪に見舞われるなど今冬は各地で降雪量が多くなっている。近畿も例外ではなく、滋賀県北部や兵庫県の日本海側で観測史上最高の降雪を記録するなど断続的に雪が降り続いている。積雪によって除雪機械の出動件数も増えており、自治体から委託された地元建設業者が懸命の除雪作業に当たっている。兵庫県では県管理道路で作業する除雪機械の稼働延べ台数が昨冬実績を上回った。

滋賀県米原市は6日午前6時までの24時間降雪量が62センチと16年ぶりに観測史上最高を記録。同日午後11時には積雪が91センチに達した。県では除雪用のローダーやグレーダー、ブルドーザーを計38台保有し、民間から借りた約150台と合わせて管理道路を除雪している。

近年は除雪業者の確保が難しい上、オペレーターの高齢化が進んでおり、県によると、「一般競争入札を実施しているが、随意契約も併用して除雪業者を確保している」という。社会機能の維持に必要なエッセンシャルワーカーにも位置付け、安全な道路交通の確保に努めている。

京都府内では日本海側を中心に降り、今冬は南部の京都市内で10センチを超える積雪を観測。府は96社と除雪業務を契約し、府が保有する65台と民間保有の195台で除雪作業に当たっている。今冬は30日近く出動しているという。府でも随意契約を活用して除雪業者を確保している。

兵庫県内では、昨年12月27日に朝来市和田山町で24時間降雪量が71センチと観測史上最高を記録するなど年末から年始にかけて大雪に見舞われた。県は105台の除雪機械を保有し、民間から借りた104台と合わせて除雪作業に当たっているが、今冬の稼働延べ台数は2091台(今月8日現在)と昨冬実績(1891台)を超えた。

県は「今後も安全で円滑な道路交通の確保に向け除雪作業を行っていく」とし、路上駐車の禁止や除雪車に近付かないよう呼び掛けている。

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