2022/03/25 鹿島/現場専用スマホ導入加速、データ解析で作業を最適化

【建設工業新聞  3月 25日 3面記事掲載】

鹿島は作業員向けの現場専用のスマートフォンで業務管理の効率化を推進する。入退場管理や顔認証、作業調整、位置測位、資機材管理、業務連絡などのアプリを搭載。現場で必要なやりとりに活用する。安全基準なども取り込んでおり現場での労働災害防止にも役立てる。全国25現場で約1000台が稼働中。2024年度に全現場を対象に約3万台の導入を見込む。

現場専用業務スマホ「K-Phone」は、現場に設置した専用ロッカーに保管されており、出勤時に取り出して利用する。個人スマホはロッカーにしまってもらい、無許可撮影による情報漏えいも防ぐ。

施工管理支援システム「Buildee(ビルディー)」や、リアルタイム現場管理システム「3D K-Field(ケイ・フィールド)」など必要なアプリを標準搭載して渡すことで、現場全体の業務効率化につなげる。スマート朝礼などにも対応している。

スマホに接近検知アプリを取り入れて、センサーを設置している立ち入り禁止区域に近づくと警報を鳴らすような活用も検討している。2022年度から新規現場での導入を加速し、全現場への普及につなげる。作業進捗(しんちょく)や検査状況を登録して、作業履歴をデータ化することも見据える。ロボット活用や遠隔管理を進める「鹿島スマート生産ビジョン」の一環。「スマホを通じたデータ集積や解析で作業の最適化に発展させたい」(鹿島の伊藤仁専務執行役員建築管理本部副本部長)とする。

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