2022/04/06 経団連/デジタル規制改革で提言、技術者常駐・専任規制緩和など

【建設工業新聞  4月 6日 2面記事掲載】

経団連(十倉雅和会長)は、政府がデジタル化を目指して推進する規制改革に対する提言をまとめた。目視規制の見直しなど87項目の要望を提示。建設業関係では技術者の常駐・専任規制の緩和、インフラに関する事業者間のデータ連携などを列記した。政府が5月の策定を目指す「規制一括見直しプラン」への反映を目指す。

政府はデジタル臨時行政調査会(議長・岸田文雄首相)を昨年設立し、▽規制▽行政▽デジタル-の3分野で三位一体改革を推進。今後3年間を「集中改革期間」としている。

提言では集中改革期間を、政府が提唱する超スマート社会ソサエティー5・0に転換する「最大で最後のチャンス」と捉え、デジタル対応を社会の隅々まで徹底するよう訴えた。

デジタル化の障壁となる規制の変革も要請。ICTを活用し安全性の担保を条件に、建設業の主任技術者や監理技術者、電気主任技術者などの配置に関する規制を見直すよう求めた。人材不足の解消や業務の効率化につなげる。公共・準公共データ基盤の整備では「デジタルツイン納品」の推進を提案した。国土の3DデータやBIM/CIMデータを活用する。受発注者双方が設計段階から3Dデータでの納品を前提にするよう認識を共有。公共工事や民間工事を通じてデジタルデータを集積する。データを基に、仮想空間で建築物やインフラを再現し、さまざまな施策や技術のシミュレーション、実証実験に利用できるようにする。

牧島かれんデジタル相は5日の閣議後会見で、提言に対し「経済界の方たちの声をしっかり反映させて、新しい価値を生み出す規制改革、行政改革、デジタル改革を進めていきたい」と語った。

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