2022/04/22 財務省/公共事業コスト縮減策要求、ECI活用やロット拡大を
【建設工業新聞 4月 22日 1面記事掲載】
財務省は公共事業の効率化によるコスト縮減の観点で、発注方式の工夫や発注ロットの拡大、国庫債務負担行為(国債)の活用などの対応を促す。計画・設計段階の見直しがコスト縮減に大きく寄与することを背景に、施工者のノウハウを設計に生かす発注方式の工夫を通じ「限られた財源で多くの事業量が確保できる方策を国土交通省で検討すべき」と主張した。=2面に関連記事
20日に東京都内で開いた財政制度等審議会(財政審、財務相の諮問機関)財政制度分科会歳出改革部会の会合で、社会資本のストック効果を最大化する事業執行の在り方の一例として提示した。
施工予定者が設計を支援するECI方式など技術提案・交渉方式は、諸外国に遅れて2014年に導入されている。財務省はECI方式の活用による技術革新でコスト縮減を実現した米国のプロジェクトを例示する一方、日本では20年度に発注した直轄工事で技術提案・交渉方式の活用割合が0・1%にとどまるなど「実績はわずか」と指摘。同方式の工夫を含めた対応の検討を求めた。
工事入札が不調・不落となった場合の対応方策でも、公共事業の効率化を念頭に置くよう注文した。例えば発注ロットの見直しは事業の効率化につながると評価。複数年工事の一括発注方式を採用している都市再生機構の事例を挙げ、発注ロットの規模拡大が施工性の向上や仮設備の合理化などの観点でコスト縮減効果があるとした。
一方、見積もり活用方式の採用は「予定価格の増額を招く可能性が高い」と否定的な見解を示した。安易な予定価格の増額を防ぐため、見積もり活用方式の採用基準を設定するよう対応を要求した。
国債活用は単年度ごとの入札手続きを省け事業期間の短縮に寄与する。直轄事業に比べ補助事業で活用が少なく、運用改善の検討を求めた。
20日に東京都内で開いた財政制度等審議会(財政審、財務相の諮問機関)財政制度分科会歳出改革部会の会合で、社会資本のストック効果を最大化する事業執行の在り方の一例として提示した。
施工予定者が設計を支援するECI方式など技術提案・交渉方式は、諸外国に遅れて2014年に導入されている。財務省はECI方式の活用による技術革新でコスト縮減を実現した米国のプロジェクトを例示する一方、日本では20年度に発注した直轄工事で技術提案・交渉方式の活用割合が0・1%にとどまるなど「実績はわずか」と指摘。同方式の工夫を含めた対応の検討を求めた。
工事入札が不調・不落となった場合の対応方策でも、公共事業の効率化を念頭に置くよう注文した。例えば発注ロットの見直しは事業の効率化につながると評価。複数年工事の一括発注方式を採用している都市再生機構の事例を挙げ、発注ロットの規模拡大が施工性の向上や仮設備の合理化などの観点でコスト縮減効果があるとした。
一方、見積もり活用方式の採用は「予定価格の増額を招く可能性が高い」と否定的な見解を示した。安易な予定価格の増額を防ぐため、見積もり活用方式の採用基準を設定するよう対応を要求した。
国債活用は単年度ごとの入札手続きを省け事業期間の短縮に寄与する。直轄事業に比べ補助事業で活用が少なく、運用改善の検討を求めた。
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