2022/09/05 振興基金/「CCUS応援自販機」展開、鴻池組が複数現場に設置

【建設工業新聞  9月 5日 1面記事掲載】

建設キャリアアップシステム(CCUS)運営主体の建設業振興基金(振興基金、谷脇暁理事長)は、建設現場内に設置される自動販売機を活用したCCUSの普及促進に取り組む。キャリアアップカードをタッチすると無料で飲料が手に入る機能を持つ自販機を、鴻池組が首都圏で手掛ける複数現場で運用する。振興基金はこうした取り組みを「CCUS応援自販機」=写真=と名付け、幅広い現場に普及させていきたい考えだ。

第1号機を神奈川県茅ケ崎市の建築工事現場に5日設置する。CCUS登録技能者に毎週1本の飲料を元請負担で無償提供する仕組み。鴻池組がサントリービバレッジソリューションと協力し、サントリー独自のシステム「DAKARA給水所」を応用し専用自販機を開発した。今後半年をめどに首都圏10現場に順次設置する予定だ。

登録技能者にカード所持を意識付け、現場での就業履歴の蓄積を促進する狙いがある。未登録者の登録促進にもつなげる。労働環境改善や熱中症対策としての効果も期待できる。

同様に現場内で登録技能者に元請独自のメリットを提供する取り組みとして、就業履歴や現場活動への参加実績に電子マネーなどのポイントを付与する制度がある。振興基金が昨年度から奥村組の現場で試行している。CCUS応援自販機はポイント付与制度をよりシンプルにした仕組みといえ、さらに広範な普及が期待できそうだ。

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