2022/09/26 日建連/21年度会員企業労働時間調査、非管理職6割が時間外上限超過
【建設工業新聞 9月 22日 1面記事掲載】
日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は2021年度「会員企業労働時間調査報告書」をまとめた。24年4月から建設業に適用される時間外労働の罰則付き上限規制(原則規定年360時間以内~特例同720時間以内)を超えた社員の割合を調査。上限規制の適用対象になる非管理職は原則規定で6割、特例でも3割が上限を超えていた。調査結果を受け、日建連は会員各社に時間外労働削減のさらなる取り組み強化を呼び掛けた。=2面に関連記事
調査は会員141社に依頼し、75・9%の107社が回答した。管理監督者と非管理職を合わせた調査対象の社員数は13万6647人。内訳は非管理職8万6048人、管理監督者5万0599人。
規制の適用対象となる非管理職の回答(複数回答あり)を集計した。法定時間外労働が「月45時間以内・年360時間以内」という上限規制の原則規定を達成できたかどうか答えたのは68社の6万6840人。うち上限規制を超えていた割合は60・7%の3万9944人に上る。担当業務別の内訳は、土木が71・4%の1万2839人、建築が76・5%の1万7200人、建築設計が67・9%の3130人、事務が29・7%の4904人、設備や営業など「その他」が43・7%の1871人。
法定時間外労働が「年720時間以内で休日労働も合わせた合計が月100時間未満など」という上限規制の特例を達成できたかどうか答えたのは63社の6万0859人。うち上限規制を超えていたのは28・6%の1万7427人だった。担当業務別内訳は、土木が35・1%の5815人、建築が40・6%の8614人、建築設計が30・5%の1327人、事務が8・3%の1284人、その他が11・3%の387人となっている。
報告書は21日に日建連労働委員長名で会員各社に通知した。日建連は上限規制を確実に順守するため、自主目標として実際に上限規制が適用される24年4月より1年早い23年4月の規制順守を目指している。
宮本会長は同日の理事会後会見で調査結果を「非常に厳しい」と総括。その上で「生産性向上や適正な工期設定の取り組みをさらに進める」と述べた。
上限規制の達成状況を担当業務別に見ると、週休2日を推進している公共中心の土木と、工期の制約が厳しい民間中心の建築で大きな開きがなかったことも特徴の一つ。押味至一副会長土木本部長は作業時間が営業時間外の夜間に実質限られる鉄道工事を例示し、土木でも発注者によって事情が違うとの見方を示した。
調査は会員141社に依頼し、75・9%の107社が回答した。管理監督者と非管理職を合わせた調査対象の社員数は13万6647人。内訳は非管理職8万6048人、管理監督者5万0599人。
規制の適用対象となる非管理職の回答(複数回答あり)を集計した。法定時間外労働が「月45時間以内・年360時間以内」という上限規制の原則規定を達成できたかどうか答えたのは68社の6万6840人。うち上限規制を超えていた割合は60・7%の3万9944人に上る。担当業務別の内訳は、土木が71・4%の1万2839人、建築が76・5%の1万7200人、建築設計が67・9%の3130人、事務が29・7%の4904人、設備や営業など「その他」が43・7%の1871人。
法定時間外労働が「年720時間以内で休日労働も合わせた合計が月100時間未満など」という上限規制の特例を達成できたかどうか答えたのは63社の6万0859人。うち上限規制を超えていたのは28・6%の1万7427人だった。担当業務別内訳は、土木が35・1%の5815人、建築が40・6%の8614人、建築設計が30・5%の1327人、事務が8・3%の1284人、その他が11・3%の387人となっている。
報告書は21日に日建連労働委員長名で会員各社に通知した。日建連は上限規制を確実に順守するため、自主目標として実際に上限規制が適用される24年4月より1年早い23年4月の規制順守を目指している。
宮本会長は同日の理事会後会見で調査結果を「非常に厳しい」と総括。その上で「生産性向上や適正な工期設定の取り組みをさらに進める」と述べた。
上限規制の達成状況を担当業務別に見ると、週休2日を推進している公共中心の土木と、工期の制約が厳しい民間中心の建築で大きな開きがなかったことも特徴の一つ。押味至一副会長土木本部長は作業時間が営業時間外の夜間に実質限られる鉄道工事を例示し、土木でも発注者によって事情が違うとの見方を示した。
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