2022/11/09 政府/22年度第2次補正予算案、強靱化5か年対策に国費1・5兆円計上

【建設工業新聞  11月 9日 1面記事掲載】

政府は8日に決定した2022年度第2次補正予算案で、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の3年目となる23年度分予算として国費1兆5341億円を計上した。事業費ベースでは2兆3707億円の規模となる。このうち公共事業関係費は国費ベースで1兆2502億円、事業費ベースでは1兆9371億円となる。

政府予算を巡っては財源が限られる中、直近では物価高騰対策や防衛費などの比重が増している。そうした中でも国民の安全安心を守り続けるため、5か年加速化対策の3年目分を国費ベース1・53兆円と、2年目分(国費1・52兆円)並みにしっかり確保したい考えだ。適正な積算や工期設定、国庫債務負担行為の柔軟な活用などを通じ、円滑に事業を執行していく。

第2次補正予算案の5か年加速化対策分を施策テーマごとに見ると▽風水害や大規模地震への対策=国費1兆1403億円(事業費1兆7948億円)▽予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策=2927億円(4748億円)▽国土強靱化に関するデジタル化など=1011億円(1011億円)-となる。

5か年加速化対策分(国費)を府省庁別で見ると、計上額が最も高いのは国土交通省の1兆1166億円。あらゆる関係者が協働する「流域治水」の取り組みや巨大地震を見据えた住宅・建築物の耐災害性強化などに力を注ぐ。農林水産省も農業水利施設などの整備を通じて流域治水を加速。文部科学省は学校施設の老朽化対策、厚生労働省は水道施設の耐震化に取り組む。

第2次補正予算案に計上した国土強靱化関係予算の総額(5か年加速化対策分含む)は国費1兆8925億円(事業費2兆9050億円)。うち公共事業関係費は1兆3536億円(2兆0631億円)に上る。

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