2023/09/22 国交省・塩見英之不動産・建設経済局長/持続可能な建設業へ、業界と共に実現目指す

【建設工業新聞  9月 22日 1面記事掲載】

国土交通省の塩見英之不動産・建設経済局長は日刊建設工業新聞社らの取材に応じ、建設業行政を所管する立場から「業界の方々の生の声を真摯(しんし)に聞き、何が求められているか自分なりに消化し施策につなげていく」と意気込みを語った。19日に公表した中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)合同の基本問題小委員会による「中間取りまとめ」に基づく制度の整備に注力する考えを示しつつ、法令や運用ルールに「魂を込めるには業界の方々の思いがないといけない」と強調。業界関係者に一層の協力を呼び掛けた。

7月4日付で局長に就任し、基本問題小委で議論の詰めの作業に立ち会った。過去にも建設業行政に携わった経験を踏まえ「元請や発注者も含めて、技能労働者の確保にこれほど関心を持つ時代になったかと隔世の感がある」と現状を分析。担い手の確保を「最大かつ、唯一と言っても過言ではない課題」と位置付け、今後の取り組みとして給与や休暇、やりがいなどの面で魅力が持てる産業に変えていく必要性を真っ先に挙げた。

中間取りまとめで提言された施策の具体化を急ぐ一方、その先にある運用段階にも目配せする。「将来よりもきょうが大事」という働く姿勢が根強い建設業界について、自ら変わろうとする意志が薄ければ、旧来の慣習を変えるのは難しくなると指摘。制度化に向けて「多くの建設業者に理解してもらい、一緒に業界を良くしていくという思いがなければ成果は生まれない」とし、持続可能な建設業に向けて各自が未来志向で取り組むよう求めた。

半年後に適用が迫る時間外労働の罰則付き上限規制を「他産業から遅れている長時間労働の慣行を見直す絶好の機会」と捉え、工期の適正化やコンプライアンス徹底の定着、作業効率の向上などにつながる政策的対応に率先して取り組む考え。建設キャリアアップシステム(CCUS)では、費用負担の軽減などハードルを下げながら導入メリットを高める取り組みを推進。特定技能など外国人材の受け入れに向け、国内人材と同等の処遇確保と中長期的な見通しを描ける職場環境の整備の必要性を訴えた。

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