2024/07/03 国交省/建設Gメン運用方針固める、違反疑義事案を優先調査・発注者も対象に
【建設工業新聞 7月 3日 1面記事掲載】
国土交通省は建設工事の取引実態の実地調査に当たる「建設Gメン」の運用方針を固めた。既存の書面調査の対象業者を大幅に拡大し、そこで把握した疑義情報や「駆け込みホットライン」への通報を活用することで、違反の疑いがより強い事案を優先的に実地調査して必要な改善指導を行う。改正建設業法の施行に備えた周知も念頭に、請負代金と労務費、工期の動向に重点を置く。サプライチェーン(供給網)全体で取引を適正化するため、元請・下請の建設業者だけでなく、より上流の発注者も調査・指導対象とする。
各地方整備局などに設置している「建設業法令順守推進本部」の2024年度活動方針に位置付け、省内で建設Gメンの統一的な運用を図っていく。
書面調査や通報などの端緒情報に基づき、建設Gメンの実地調査を効率的・効果的に行う。元請各社の支店や現場所長を直接訪問してヒアリングする従来の「モニタリング調査」が実態把握の側面が強かったのと異なり、より違反の疑いが強い事案を抽出した上で調査に入ることで法令順守の実効性を高める。書面調査の「下請取引等実態調査(元下調査)」は前年度の2・5倍となる3万業者を対象とする。
建設Gメンは特定の規模の工事や建設業者、時期に限定せずに展開。下請GメンやトラックGメンなどとも連携する。改正業法で適正な労務費の確保と行き渡りに向けた新たなルールが整備されたことを踏まえ、その規制措置の施行に先立ち実地調査に入ることで適切な対応を促す。業法上の既存ルールや政府の労務費指針への対応、時間外労働規制の適用を踏まえた工期設定にも重点を置き、不適正な取引行為の改善指導に当たる。
同本部の活動方針では整備局ごとに置かれている相談・通報窓口から端緒情報を的確につかむため、通報者の保護に努めることも明記。10~12月の3カ月間を講習会などの普及啓発活動を重点的に行う「建設業取引適正化推進期間」と設定し、建設Gメンの「集中月間」にも位置付ける。
各地方整備局などに設置している「建設業法令順守推進本部」の2024年度活動方針に位置付け、省内で建設Gメンの統一的な運用を図っていく。
書面調査や通報などの端緒情報に基づき、建設Gメンの実地調査を効率的・効果的に行う。元請各社の支店や現場所長を直接訪問してヒアリングする従来の「モニタリング調査」が実態把握の側面が強かったのと異なり、より違反の疑いが強い事案を抽出した上で調査に入ることで法令順守の実効性を高める。書面調査の「下請取引等実態調査(元下調査)」は前年度の2・5倍となる3万業者を対象とする。
建設Gメンは特定の規模の工事や建設業者、時期に限定せずに展開。下請GメンやトラックGメンなどとも連携する。改正業法で適正な労務費の確保と行き渡りに向けた新たなルールが整備されたことを踏まえ、その規制措置の施行に先立ち実地調査に入ることで適切な対応を促す。業法上の既存ルールや政府の労務費指針への対応、時間外労働規制の適用を踏まえた工期設定にも重点を置き、不適正な取引行為の改善指導に当たる。
同本部の活動方針では整備局ごとに置かれている相談・通報窓口から端緒情報を的確につかむため、通報者の保護に努めることも明記。10~12月の3カ月間を講習会などの普及啓発活動を重点的に行う「建設業取引適正化推進期間」と設定し、建設Gメンの「集中月間」にも位置付ける。
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