2024/10/23 財務省/群マネに呼応しインフラ広域管理を主張、行政コスト低減期待
【建設工業新聞 10月 23日 1面記事掲載】
財務省は、人口減少やインフラの老朽化で人口1人当たりのインフラ関連コストの増加が見込まれることを踏まえ、既存の行政区画にとらわれない広域的なインフラマネジメントを推進していくことが重要との考えを示した。具体例として複数の地方自治体・エリアを対象に包括的民間委託などで広域的・分野横断的な維持管理を導入する方策を挙げた。国土交通省が推進する「地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)」の考え方に、財政当局の視点で呼応した格好だ。
22日の財政制度等審議会(財政審、財務相の諮問機関)財政制度分科会で「地方財政」に関する見解の一つとして説明した。2025年度予算編成に向け、今後さまざまな政策課題に対する予算の在り方を財政審で議論する。
財務省の試算によると、インフラ維持管理・更新費用の人口1人当たりコストは予防保全を行った場合も23年に8・9万円、28年に9・9万円、33年に11・5万円、43年に13・2万円と上昇していく見通し。インフラマネジメントの広域・多分野連携や包括的民間委託の導入で、発注業務や維持管理コストの効率化に期待を示す。
公共建築物の適正管理の観点でも、隣接する自治体を含めた広域的な視点で統廃合などに取り組む重要性を指摘。秋田県と秋田市がそれぞれの文化施設の機能を集約して共同整備し、整備・運営管理コストを縮減したことを例に挙げた。
下水道事業の広域化・共同化も訴える。汚水処理は使用料収入で賄うことが原則とされる中、処理区域内の人口が多い場合は十分な使用料を徴収できるが、人口が少ない場合は公費を投入せざるを得ない。スケールメリットを生かすため広域化・共同化を推進し、施設更新費や維持管理費を効率的に確保していく必要があるとした。
22日の財政制度等審議会(財政審、財務相の諮問機関)財政制度分科会で「地方財政」に関する見解の一つとして説明した。2025年度予算編成に向け、今後さまざまな政策課題に対する予算の在り方を財政審で議論する。
財務省の試算によると、インフラ維持管理・更新費用の人口1人当たりコストは予防保全を行った場合も23年に8・9万円、28年に9・9万円、33年に11・5万円、43年に13・2万円と上昇していく見通し。インフラマネジメントの広域・多分野連携や包括的民間委託の導入で、発注業務や維持管理コストの効率化に期待を示す。
公共建築物の適正管理の観点でも、隣接する自治体を含めた広域的な視点で統廃合などに取り組む重要性を指摘。秋田県と秋田市がそれぞれの文化施設の機能を集約して共同整備し、整備・運営管理コストを縮減したことを例に挙げた。
下水道事業の広域化・共同化も訴える。汚水処理は使用料収入で賄うことが原則とされる中、処理区域内の人口が多い場合は十分な使用料を徴収できるが、人口が少ない場合は公費を投入せざるを得ない。スケールメリットを生かすため広域化・共同化を推進し、施設更新費や維持管理費を効率的に確保していく必要があるとした。
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