2026/03/18 国交省/大型RC構造物、PCa原則化の範囲拡大/VFM工法選択も本格運用

【建設工業新聞 03月 18日 1面記事掲載】

国土交通省は、直轄土木工事のコンクリート構造物でプレキャスト(PCa)工法の採用を原則とする範囲を拡大する。断面分割で運搬可能な大型ボックスカルバートのうち、内空断面積35平方メートル未満でPCaを原則適用する。これと同じ範囲で形状・寸法の規格を標準化し、設計や型枠製作のコストがかさむ特注品から規格品への転換を促す。標準規格以外では、コスト以外の要素を考慮するVFM(バリュー・フォー・マネー)の評価手法による現場打ちとPCaの比較検討を本格運用する。

そのまま運搬可能な小型・中型の構造物は既にPCaを原則化している。複数年をかけたVFM導入の検討・試行結果をまとめ、分割して運搬する必要がある大型の構造物でもPCaを普及させていく道筋を付けた。VFMの実施要領を月内に策定し、2026年度の設計業務から適用する。

VFMではコスト以外に現場作業員の省人化や働き方改革への寄与、書類作成・管理業務の効率化、施工時の安全性向上といった定量的・定性的な評価手法を取り入れる。内空断面積12平方メートル超の大型ボックスカルバートの過年度業務を評価したところ、35平方メートルまでの規模でPCaの評価点数が現場打ちを上回る結果となった。

ただし斜角がある構造物や土かぶり3メートル超の場合は現場打ちが選択されるケースがある。こうした現場条件が特殊なケースを除外しつつ、35平方メートル未満の場合はVFMを適用せずにPCaを原則化する。合わせて規格を標準化する対象とした。

大型ボックスカルバートは現場ごとに10センチ単位で寸法が異なる特注品で、型枠の製作・修繕費が規格品に比べ割高になる。規格を標準化すれば設計コストの低減も期待できる。規格化は実際のPCaで採用の多い0・5メートルピッチで行う。標準寸法を記載したPCa製品の設計条件明示要領を作成し、26年度に適用する。

PCa製品の活用には品質管理項目が多いなどの課題があり、一部地域で運用しているPCa製品の民間審査制度の活用にも乗り出す。26年度に直轄工事で試行し、品質管理項目を省略するメリットや活用の課題を検証。品質管理基準類への反映を検討する。

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